冬の平湯大滝

RICOH GRⅢx

白骨温泉からの帰り道。藪原には戻らずに、安房トンネルを抜けて平湯へ。平湯大滝でタキります。腹ごしらえをするために、スキー場の麓にある『あんき屋』へ。平湯キャンプ場からもほど近い場所にあって食事ができる店だという認識こそありましたが、こうして立ち寄るのは初めてです。スキー客で賑わっていましたが、店内は厨房のスタッフも含めてほぼほぼ外国人。日本語はまったく聞こえてきません。汚し放題に食い散らかしては席を離れていく外国人客たちの後始末を黙々としている、たぶん地元雇用であろうおばちゃんの姿がなんとも気の毒でしたが、今までなら平日にこれだけの来客は見込めなかったに違いない不人気なスキー場ですから、インバウンド客はありがたいんでしょうね。複雑な思いがします。

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さて、ご無沙汰していた平湯大滝。落差64m、幅6mの巨大な滝ですが、雪を踏みしめながらスキー場の脇道をトボトボと歩き続けていると、遠目にも淡いグリーンに輝く氷結の滝が山の中に見えてきます。残念なことに滝の真下までは除雪されていないので、これ以上近づくことはできませんでした。

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滝から戻る道すがら、体育の授業なのか、栃尾小学校の児童たちが教師引率でスキーに取り組む様子を見て、そういえば…と思い出しました。栃尾温泉の『中本館』さんが廃業されるまでは、毎年、年末に宿泊してはチビたちをここに連れてきて滑っていました。そんな記憶がふと蘇る、極寒タッキーなのです。

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横谷峡の鶏鳴滝&紅葉滝

CASIO EX-ZR3000

気温は0℃。雪がちらついていて極寒です。もちろん、こんな日には誰もいませんし、ヤマビルも地中に潜って寝ていることでしょう。今回は、鶏鳴滝と紅葉滝をカシオのZR3000でタキってみました。

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鶏鳴滝(けいめいたき)

まずは、落差33mの鶏鳴滝。あたり一面の積雪を期待していたのですが、薄っすら雪化粧程度でした。この寒がりヤローが一大決心でやってきたのに、う~む、残念です。

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アレ?もう一段下から眺められる??

遊歩道を戻る途中で気づきました。たぶん、いつもは草木に覆われて見えていなかったんでしょう。折れて行く手を塞いでいる大きな枝をどけながら、踏み跡を辿ってドロドロの斜面を降りてみます。本日は、ちゃんとグローブ&ブーツを身に着けているので大丈夫(?)です。

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おぉ~!!??鶏鳴滝にこの角度からの眺望があるとは知りませんでした。渓流釣りや沢登りを趣味にしている人なら、常にこんな景色に出会えるんでしょうね。

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鳥のさえずりさえなく、静寂がすぎる雪景色。(岩の向こうから半透明のプレデターが出てきそう…)なんておバカな妄想が、ふと頭をよぎります。もちろん、熊も勘弁してほしいです。でも昨年末、喜多方の民家に上がり込んだ熊がコタツに入っていたというニュースを見て思いました。熊が暮らす山に勝手に入っているのは、人間のほうだよな…って。

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感動のタッキーを済ませたら、三脚を畳みながら(どこから登ろうか?)と上を見上げつつ、降りてきた土手を引き返します。冷たくてツルツルと滑る木の根や岩肌を掴みながら気をつけて登らないと、足元もヌタヌタのズルズルなので滑り落ちます。グローブを持参して正解でした。

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紅葉滝(もみじたき)

続いては、落差9mの紅葉滝。いったんは、次の二見滝や一番下にある白滝に向かって歩き出しましたが、帰りの坂道が億劫になったので途中から引き返しました。一面の銀世界だったら、ピクチャーハイ(?)になって頑張ったんでしょうけど。

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コンデジと滝の相性

古いZR3000でも、満足のいく写真が撮れました。こいつは1/1.7型の撮像素子を搭載していますが、やはり画質はそこそこ。でも、換算25~300mmのレンズが便利だなというシーンもありますし、角度を変えることのできる可動式液晶モニターも、足場の悪い滝壺周辺で屈みこむときなどに構図が決めやすいです。これ、どちらも「あったらいいな、GRⅢxにも」ですけど、もちろんリコーがそんな無粋なことをするわけもなく、手持ちのカメラをこうして使い分けるしかないです。でもまぁ~、でかいカメラとでかいレンズとでかい三脚を抱えてタキるとこうはいかないってくらい、鎖場を降りるときも岩場を飛び移るときも身軽ですから、今さらミラーレスとかに戻る気はないです。「カメラが趣味」ではなく、「写真が趣味」なので。

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険道19号と不動の滝

RICOH GR DIGITAL Ⅱ

北のエリアが雪(と、融雪剤)に覆われてしまうこの季節になると走りに行っとく険道19号。国道の19号で岐阜県入りし、いつもなら土岐のアウトレット脇を通過しつつ素直にアプローチするところ、本日は〈いつもと違う道〉をなるべく選ぼうと考えて、まずは瑞浪市内の交差点でテキトーに右折してやみくもに山へと向かいました。見慣れない景色に期待したものの、やがて(アレ?この道ってたしか…??)でたちまちいつもの県道66号に合流。40年以上も険道や白道を走りまわっていると、なかなか初めての道には出会えません。

薄曇りの本日、気温は5℃。とりあえず休憩しようと、静まり返った小里川ダムの道の駅へ。ズラリと並んでいるのは枯れ葉マークのクルマばかりで、単車はゼロ。

個人的にはもはや猛暑酷暑の真夏はツーリングのベストシーズンではないし、そのぶん「乗るなら夏より冬でしょ!」の気分です。ただ、無理して凍えながらの300kmツーリングを敢行すれば、「やっぱ、冬は辛いわ」とウンザリ感マシマシでなおさら乗らなくなってしまうので、前日の天気予報をよくチェックして風のない日を選び(これ大事!風速1mで体感温度は1℃下がる)、100kmくらいのツーリングを午前10時から午後3時くらいまでに楽しんでおけば、「あぁ~、また走りに行きたいかも」という気分にもなろうというものです。

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ダムを渡り、国道363号から県道109号へと逸れて、山の中で岐阜と愛知の県境を行ったり来たりしながら県道20号へ。

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20号から19号へと入ってからも、山の中の分岐で走ったことのない道を選んでは「ここはドコ??」の繰り返しです。ようやく現れたひと気のない集落にホッとしながら山を駆け降りますが、どこの集落でも必ず遭遇したのが郵便局員。あちらこちらで6台くらいとすれ違いましたが、こんな山の中まで!?…というような朽ち果てかけた限界集落エリアを、寒いのに黙々とバイクや軽バンで配達しています。ホント、おつかれさまです。新鮮な道を求めて彷徨い、何本かは見つけたものの、たぶんわざわざまた走ることはないだろうなという道ばかりでした。でも、もしも自分がこのエリアの郵便局員だったら、毎日走り回るのが楽しくて仕方ないかもしれません。

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帰路は国道363号経由で、多治見へと下る県道13号を。ちょうど頭上を東海環状自動車道が交差するあたりの路肩には、『不動滝』の看板があります。以前からずっと気になっていたので、ちょっと寄ってみることにしました。一本道を奥へと上っていくと、行き止まりに大きな堰堤があります。(まさか、コレぢゃないよね?)と訝しく思いながらWを降りて、堰堤に沿ってのびる急な階段をヒィーヒィーゼェーゼェー言いながら登っていけば、そこには遊歩道のような小路が。しかし、(ハハァ~ン!この奥にあるのね)と進んでいくとやがて行き止まり。誰もいない山の中で「嘘だろ!?滝って、やっぱあの堰堤のことなの??」と憤慨しながら、来た道をトボトボと戻ります。ちなみに堰堤の壁面にはシュールな壁画が描かれています。一見、爽やかな青春のワンシーンぽいんですが、なぜだかわからないけど、どこか不気味。見れば見るほど、なんか怖い。ココはいったい…!?

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(こんなところに用はない)と行き止まりをUターンして下り始めると、来るときには見えなかった『不動の滝』の看板が。一瞬(もういいって!どぉーせ堰堤だろ??)と思ったのですが、なにやら川のほとりへと続く踏み跡が。

ありました、真上にある堰堤よりも落差が小さい『不動の滝』。タキったわりにはそんなに感動的でもなく、そもそもいいかげんな案内で余分なウォーキングを強いられていたので、満足感はゼロでした。でもここ、丑三つ時の肝試しには最適かも。

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まぁ~、常々気にはなっていたのでヨシとします。あとは、よく冷えた愛岐道路を走って愛知県入りで終了です。

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お祝いと林道散策

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本日の目的は、お祝い。敢えて年末まで控えておいた、お世話になっている酒屋さんへの100周年祝い。年初から素敵な記念タオルをいただきましたし、いつもおいしい酒をわけていただいていますし、先だってはこれまたおいしい甘酒もお呼ばれしましたし、決して売り上げへの貢献度は高くない私ですが、記念の年の暮れにみなさんへお茶菓子をということで、『青柳総本家』に立ち寄って【四季づくし】を買い、国道19号を北上して岐阜へ。≪日本酒≫と≪ういろう≫。どちらもお米から生まれますよね?という、ささやかなシャレを込めて。コメだけに!?

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気温は5℃。なかなかに冷えていますが、せっかくなので足を延ばして棚田から山の中へと向かい、林道ザンマイしときます。

冬用のアンダーウェア。光電子とかブレスサーモとかヒートテックの極暖とか、その他諸々、ホントにあれやこれやと大昔から試してきた(ムダな出費を繰り返してきた)けど、着心地・動きやすさ・蒸れにくさ・耐久性・価格、そしてなにより暖かさのトータルバランスを考えたときに、モンベルのスーパーメリノウールこそが冬のツーリングには最適だと思っています。ずっと中厚手を使い続けてきましたが、今はEXP.厚手。ますます寒さに弱くなってきた、着る人間側の都合です。

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廃墟の小屋が気になって停まったので気づきました。こんなところに滝がある!?

三脚を持っていなかったのですが、頑張ってシャッターを切りました。偶然出会った滝に魅せられ、GRだけ握りしめて吸い寄せられるように川の中へと入っていきましたので、キーつけっ放しの単車も、財布やスマホの入ったバッグも、遠く道端に置き去りでしたが、誰も通らないので無事でした。

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常々、街中を走るドライバーの4割はゴミ野郎だと思っていますが、そんなゴミが2割増しの6割となるのがこの師走。プロドライバーなら激しく同意していただけるかと。こんな時期は、誰もいない林道を走るに限ります。

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ブリヂストンのBT46。ダートやヌタヌタ道ではTT100GPほどのグリップ力はないのですが、泥の巻き上げが少なくて汚れにくいのは助かります。少し風も出てきて寒い一日。油温も70℃をオーバーすることはなく、本日もWのエンジンは気持ちよさげにゴロゴロと喉を鳴らしていました。

酒屋さんでは、年末年始用に『みむろ杉』を。先日、おいしい鰻を御馳走してくれたデッシーへのお礼用でもう一本買っておきました。このエリア、まだ辛うじて融雪剤祭りは始まっていませんでしたが、遠くに見える御嶽山や恵那山、伊吹山はもうすっかり冠雪の冬景色。もうこれで今年は走り納めかなぁ~。

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阿寺の七滝

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TVニュースを観ていて驚いたこと、ふたつ。130名の食中毒を出した鰻事件で謝罪会見にボタンダウンシャツを着て現れた京急百貨店社長の姿と、スーパーで「お菓子買ってぇ~」と泣きわめいて座り込む幼稚園児みたいな柔道選手の姿。

と言うことで『人の振り見て我が振り直せ』を肝に銘じようと、心洗われる滝めぐりに出かけます。平日だったので、夜明けとともにとっととスタートするべきでした。素直にナビの言うとおりに走っていたら、国道153号で和合カントリーあたりから豊田市内を抜けるまでの間、ひたすら朝の通勤渋滞。(こんな通勤ルートで毎朝なんて、ホントご苦労さんです)と、思わず周囲のドライバーを見回してしまいました。ワタクシは遊びに行く身なので、ぷちイラ程度です。国道301号で郊外に抜けてやっとスムーズに走れるようになり、久しぶりに妙楽寺の前も通過しました。トライアルの地方選手権大会、今でも開催しているんですね。

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ようやく『阿寺の七滝』。大昔、浜名湖ツーの帰りにシュウと立ち寄った記憶があるのですが、駐車場に到着してみても(こんなとこだったっけ?)と記憶なし。トイレを済ませ、協力金300円を投入したら、散歩道を奥へと進んでみましょう。

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苔むした森の中に大木がそそり立ち、風が抜けて涼しい川沿いの道は、森林浴にもってこいのお散歩コースです。人間が数にモノを言わせて奥へ奥へと切り開いた全国の森林も、これからは野生動物のほうが数にモノを言わせて押し返す世の中に。ふと思ったんですけど、江戸時代の中山道とか飛騨街道を旅していた人間も、やっぱり熊に襲われたりしたんでしょうか??

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さすが『日本の滝100選』。全長64m・7段の滝は、スケールが大きくてタキり甲斐があります。滝壺のすぐ近くまで近寄れるし、真正面から滝の全景を見上げることもできるし、滝沿いの遊歩道が上段に向かって設けられているのもいいですね。滝壺正面のベンチに腰かけて一服しながら、滝の流れ落ちるさまをしばらく眺めていました。独り占めです。

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東海自然歩道をさらに奥へと進んだところには別の滝もあったようですが、駐車場まで戻った時点で案内看板を眺めてようやく気づきました。シマッタ。駐車場付近にあった『百間滝』の案内看板も、気になって矢印方面に走ってみましたが結局発見できず。こちらは、報道で【蜂に刺される被害が続出】とあったので到達できなくて幸いだったかもしれません。

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帰りは豊田市内を避けて北に向かい、山の中のクネクネルートで。湯谷温泉を抜け、東栄~設楽~稲武~足助と走り、帰ってきました。走行距離や所要時間は増えるけど、やっぱりこっちのほうが気持ちイイです。

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白川町の滝

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昨夜は岐阜方面に大雨が降っていたようなので、水量豊かにタキるチャンス到来です。とりあえず国道41号で北上しますが、途中、反対車線のコンビニ駐車場から口をポカンと開けたまま出てきた老害が、いきなりプリウスミサイルを発射。危うく撃墜されそうになりながらも、伊佐須美神社の御加護か、はたまたお諏訪さまなのか、間一髪守っていただきまして、クルマの右側面に突っ込まれるのはギリギリ回避。その瞬間、(戦闘機みたいに老害除けフレアが射出できたら…)と真剣に妄想していました。今、都会でアクセルベタ踏みの老害に襲われる確率と、山の中で熊に襲われる確率、どちらが高いんでしょうね?両方とも毎日のように発生していますけど…と思っていたら、とある新聞記事が目に留まりました。2023年に発生したアクセルとブレーキの踏み間違い事故件数は、なんと全国で3,110件(38名死亡、4,343名負傷)。イヤハヤ、げに恐ろしきは熊よりも…。

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国道から逸れて白川町内の県道70号を東進し、この道沿いにある滝をいくつか巡ります。いつも単車で走るときには気にならないのですが、一部区間の道幅がかなり狭いので、頻繁に遭遇する対向車と譲り譲られを繰り返しながら、まずは右カーブの正面に見えている『黒川不動滝』へ。カーブのすぐ先に駐車可能スペースがあるので訪れやすいのですが、川の両岸には足場がないので、なんとか滝に近づこうと試みるも、正面から眺めることはできませんでした。

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続いては、山の上に見えている民家の間を縫う道で奥へと進んだその先にある、『下新田不動滝』。

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この滝も、入り口付近にクルマ2台くらいを停められるスペースがありました。簡易な遊歩道も前夜の大雨のせいか、水が溢れていてかなり足元が悪いです。ヤマビルが心配なのですが、よりによって踝や足首丸出しのショートソックスで来てしまいました。何度もジーンズの裾を捲っては、ヤツらが這い上がっていないかを確認します。

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落差16m。なかなかタキり甲斐のある滝でした。

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歩いて奥へと向かう途中の右手にももうひとつ、水しぶきが光り輝く小さな滝が見えていましたが、踏み跡もないし、滝壺まで近づくには長靴が必要なグチュグチュの地面でした。すぐ目の前なんですけどね。

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先ほど上がってきた道を戻り、再び県道に出たら左折。最後は、少し離れた場所にある『安堂が滝』へ。左手に見えてくる【御嶽教】のノボリが目印です。

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落差8m。(ここは今日みたいな雨上がりに来ないと、ちと水量が寂しそうだな…)という感じの滝でした。

今回の3つの滝はいずれも県道70号沿いに点在しているので、ハシゴタッキーもスムーズ。街中の蒸し暑さを逃れてこうした森の中にある滝を訪れるととっても楽しいです。いつも言ってるとおり、「クマとヤマビルさえ現れなければ…」なんですけどね。あっ!?あと老害ドライバーも。

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原点ツー★飛騨川&女男滝

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天気予報によると、最高気温予想は34℃。さすがにもう革ジャンは辛いので、メッシュジャケットの中に防風インナーのスタイルででかけます。本日のテーマを「今一度、原点に戻る」と定めましたので、はるか昔に飽きるほど繰り返した、【国道41号で飛騨高山入りして、せせらぎ街道で郡上八幡入りして、そして素直に国道156号で帰ってくる】という20代の頃のルートに戻してみて、その代わり【かつてやったことがないくらいノンビリと(ここ重要)流して走る】ツーリングをやってみようと思います。険道や白道は使いませんっ!! そのためにまずなにより大事なことは…そう、早起き。道が空いている時間帯を選ばなければ、ゴミどもにキレて途中から突っ走ってしまうことは火を見るよりナンチャラです。それではいつもと一緒。元の木阿弥。新鮮さが失われてしまいます。午前5時過ぎにはスタートして、朝もやのかかる飛騨川沿いをゆったりと走りました。

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早朝の気温表示は14℃。インナー&メッシュでは寒いですが、クルマはまだ少なくて快適なガラガラ道。気持ちよく流して走りながらキョロキョロしていると、いつもスルーしていたところにもちょっと立ち寄ってみたくなります。

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はるか北方の乗鞍岳南麓を水源とし、やがて木曽川へと合流する飛騨川。七宗から白川のエリアは【飛水峡】と呼ばれ、岩盤が切り立つ険しい川の風景が有名です。この岩だらけの飛騨川に観光バスが転落し、濁流に呑まれて104名が亡くなるという大惨事が起きたのは1968年。豪雨の国道で立ち往生したバスやトラックの列を土石流が襲った、国内最大のバス事故と呼ばれる悲劇です。この事故の犠牲者(及び豪雨によるこの地域の犠牲者)を慰霊する『天心白菊の塔』は、以前に設置されていた国道41号沿いの場所から移設され、今は『道の駅美濃白川・よいいち美濃白川』駐車場にあります。この悲惨な飛騨川バス転落事故については、YouTubeに解説動画をあげている人もいるので興味のある方はぜひ。

朝メシを食べようと国道沿いのローソンに立ち寄り、「ローソンでハピろー!!」しておきました。国道41号は、『ファミマ』が幅を利かす美濃加茂あたりを過ぎると北上するにつれて連続『デイリーストア』、やがて次々に『ローソン』という、『デイリー』と『ローソン』ファンには堪らないルートです。ちなみに、ホットコーヒーで流し込む牛肉入りカレーパンの47%増量は…、確実に胃もたれします。

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朝もやの残る木々の隙間から漏れる朝の光、そのグラデーションがとってもびゅーちふるでした。

まったく急がない今日一日ですから、ちょっとタッキーしておきます。本日タキるのは、国道41号沿いの『女男(めおと)滝』です。

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上段が女滝、下段が男滝と呼ばれているそうです(どちらも落差約9m)。この滝は駐車場の裏からも見下ろせるんですが、せっかくなのでやや急な階段を降り、滑るブーツ(4シーズン目でソールがツルツル気味)で苔むした岩場を飛び歩きながら、頑張って滝壺付近まで行っときました。朝日が斜めに射し込んで、なかなかイイ感じ。滝のね、音がまた好きなんですよ。鳥のさえずりとかをBGMにして、いつまでもそこに留まって聴いていられる心地よい音です。

ここ、「そんな滝、あったっけ??」と思われる方も多いのではないかと思いますが、国道41号を高山方面に向かって走っていると、久々野トンネルを抜けてすぐ左になぜかラーメン屋さんがある(たぶんもう過去形)じゃないですか? 個人的には(こんなとこでポツンと一軒屋??)と怪しんで一度もそのラーメンを食べたことはないのですが、この滝はその建物のすぐ横なんです。『女男滝』観光客目当てのラーメン店だったのかな??たぶんすでに廃業されていると思われますが、滝は24時間365日眺めることができますので、ぜひ。

女男滝から30分も走れば、もう飛騨高山の市街地。こんなに素直に国道41号を北上するツーリングなんて久しぶりです。9時過ぎには到着できそうなので、平日の静かな街並みをちょっとだけ覗いておこうと思います。

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峠満喫ツー(唐沢の滝・地蔵峠)

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タイヤの空気圧をチェックして、朝7時前にスタート。ろくにタイヤの空気圧管理もしないで「縦溝舗装がぁ~」とか「グリップがぁ~」とか「サスペンションがぁ~」と語っている人を眺めてせせら笑うの、好きです。

本日は、国道19号を素直に走って木曽福島方面へと向かいます。早朝スタートで愛知県内の通勤タイムは外すことができましたが、途中、瑞浪~中津川間でノロノロ数珠繋ぎを喰らいました。ちょっと寒いので、賤母の道の駅で休憩。大勢のツバメたちがブンブン(ヒュンヒュン?)飛び回っています。一生懸命に子育て中です。いいねぇ~。「オハヨー!!」

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寝覚ノ床を過ぎたら、交機隊の分駐前でちょうど移動式オービスをセットしているところでした。別の場所では白バイがクルマを停めています。ここの交機は夜明けとともにモーニング白バイでビビらせてくれたりするので要注意です。帰り道、今度は桟トンネルの手前で大々的に速度の取締り。大型トラック同士のデカい事故があったからか、国道19号、いつになく取締りが厳しいです。よくトイレに貼ってある過去事故マップによれば、木曽福島の管内発生人身事故の9割は国道19号。「こんな幹線道路さえ無ければ…」といったところでしょう。その他、開田高原周辺の峠道で発生している人身事故は…どうせ二輪の自爆事故なんでしょうね。これもまた「来んな、おめぇーら!!」と思われていることでしょう。

国道361号から開田高原に向かいましたが、ここで昔眺めた滝のことを思い出しましたので、まだ営業開始前の『二本木の湯』前を素通りして地蔵峠へ。

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『唐沢の滝』に到着。広い駐車スペースにWを停め、(熊、出ないでよ)と心の中で呟きながら山の中へと入ります。滝壺まではさほど距離もなく近いのですが、誰もいないのであまりにも静か過ぎて不安になります。

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落差は約100m。大昔の飛騨街道は、この滝を巻くようにして山の上に向かって通っていたそうです。川沿いの苔むした遊歩道を登りながら、単車でラクな旅ができる幸せを噛みしめちゃいました。

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飛沫がかかる滝の直近まで行けるので、なかなか見応えがあります。今の季節は水量も豊富で、澄んだ青空に新緑と滝の上流部のスプラッシュが映えていました。

さて、この旧道。1950年代の国道361号です。開田村当時は木曽福島へと走る唯一の生活道路だったのでしょうが、しばらく見ぬ間に道がますます荒れていました。1980年代に新地蔵トンネルの完成とともに通年走行可能を実現した361号バイパスによって、この旧道はすっかり忘れ去られてしまいました。国道361号と言えば、地蔵峠とまったく同じ運命を辿ったのが権兵衛峠ですね。伊那路と木曽路をストレートに繋ぐあの権兵衛トンネルの完成は、本当にみんなが待ち望んだ画期的な事業でしたし、以来、私も大いに活用させてもらっています。でも、あれほど楽しませてくれた権兵衛峠とは、その後すっかり疎遠になってしまって。(あの旧道は今どうなっているのかな?)と、ときどき峠の景色を思い出しています。そうとう荒れ果てているでしょうが、今でもあの峠道って通れるのかな。「ちょっと行っとく!?」宿題としておきます。

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標高1,335mの地蔵峠。気温は14℃でちょっとだけ寒いです。革ジャンの下に着込んだインナーがなかなか脱げません。峠ではお地蔵さまと『これより開田高原』の石碑が出迎えてくれます。あと、出迎えてくれたのは猿の群れ。熊の群れじゃないからいいけど。北海道では熊だけではなく、野犬の群れにも家畜が襲われているらしいですね。この国、どんどん野生の王国に近づいていると感じます。そのうち人間が檻の中から野生動物を眺めるような『逆動物園』『サファリパーク都市』になるんじゃないでしょうか?

走りながら、ちょっと想像(妄想)してみたんです。こういう道標とか石碑が、将来どんな存在になるかって。最近すっかり聞かなくなりました、【限界集落】という言葉。もはや、【限界都道府県】の域に達しつつありますからね。200年後は現在の人口の9割が消滅していると予測されていますから、その頃この国には今の東京都の人口とほぼ同じ人数の国民しか残っていないわけです。きっと熊や猪、猿や鹿の数のほうが多くなっていることでしょう。人間は、熊や猿から都市や田畑を防御する城壁を張り巡らせた東京23区エリアと大阪市中心部だけに集まって暮らし、この閉ざされたふたつの都市間は、誰も乗っていない廃線寸前のリニア新幹線が往復しています。時には猿や熊がリニア車内に侵入してニュースに。そして、少人数のためには生活インフラを負担できないからと強制的に無人化された国内各地では、80代くらいの志願自衛官が江戸時代の蝦夷地防衛のように熊と闘いながら単身で僻地防人勤務をしています。外国からの実効支配を防ぐための国土防衛です。その頃には道路も集落もすっかり朽ち果ててしまいますから、「こんなところにも人が暮らしていたんだね」と、襲ってくる野生動物を警戒しながら古い地図を片手に歩き回る武装した外国人探検家に、たとえば地蔵峠のお地蔵さまや石碑が発掘されて…。今後200年、富士山噴火や南海トラフ地震、戦争といった国難が奇跡的に発生しなかったとしても、この国は結局『猿の惑星』になるという妄想でした。

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ヘルメットの中でそんな妄想をしているうちにクネクネと近づいた九蔵峠方面は相変わらず通行止めのままでしたので、迂回して国道361号に戻り、標高1,370mの長峰峠へと抜けました。ここからは、岐阜県になったり、また長野県になったりを繰り返すエリアです。地蔵峠でタッキーしたあとは、「あぁ~野麦峠」に向って走ります。

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冠山トンネルと龍双ヶ滝

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本日の気温差は20℃。朝は震えるくらい寒いし、昼間になるとジリジリ暑い。快適かどうかは別にして、真冬のように「朝9℃。山に向かって走って、結局一日中9℃だった」のほうが、ウェア選びには困らないですね。

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国道417号。昨年の開通以来、ウズウズしていた『冠山トンネル』を初めて抜けてきました。このエリア。ダートの八草峠をゼファー1100で越えていた頃を思うと隔世の感がありますし、冠山峠や高倉峠の林道に職場のみんなを案内して大いに喜ばれた(?)のも、もう20年も前のことでした。あんときはコーセーやヤスもゴキゲンだったし、そぉーそぉー、MAX兄弟にも「ブッ殺す!!」って言われたっけ…。

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山の向こうを並行して走る酷道157号もマニアックで楽しいですが、同じ越前大野と岐阜県西濃地方を結ぶルートとして、こちらはワインディングがちょうどイイ感じに続くとても気持ちのいい道に生まれ変わりました。冬季も通行止めにならず冠山を越えて通行できるって、なかなかすごいことです。ネックは岐阜県側のアクセスでしょうか。岐阜市や大垣市を抜けていくのがちと億劫で、なかなかこちら方面を走る気になりません。本日は、とっとと山間部入りしたくて、一宮ICから大垣ICまでは高速道路を使いました。

あまりにも寒いので、高速道路を降りてから暖かいコーヒーを飲もうと立ち寄った大垣バイパスのマクドナルド。『メープルバターホットケーキパイ』を注文してみましたが、(おいしいのか、コレ?)って感じでした。素直にベーコンエッグマフィンを注文しとけばよかったです。

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徳山ダムでちょっと休憩してから再び走り出し、ついに現れた冠山トンネル。長さ4.8kmのトンネルの途中にさりげなく【岐阜⇔福井】の表示が。危うく見落とすところでした。まさにあっと言う間の福井県入りですね。開通直後はさぞ賑わったのでしょうが、平日だからかクルマもほとんど走っていませんし、ワインディング区間も心地よいし、また走りに来たくなるような清々しいルートでした。

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福井県に入ったら、大野市へと向かう国道476号から逸れて県道34号へ。大昔に立ち寄った滝のことを思い出したからです。ここを一緒に訪れていたのがアニキと次郎だったので、ついでに一世を風靡したMAX兄弟の『2003年・休憩するたびに漢の押しがけ』写真も。「オトコはセルなんか使わねぇ~ゼッ!!」の名言が懐かしいです。久しぶりの県道34号を進んでいくと、途中、巨大なダムの建設が進んでいました。(うわっ!?もう滝には行けないの??)と焦りましたが、セーフ。ダムが完成しても、滝への影響はなさそうです。それにしてもデカいダムだった。

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本日、久しぶりにタキるのは福井県の『龍双ヶ滝』。3回目の立ち寄りです。日本の滝100選にも選ばれた名瀑で、実に見事な滝なのですが、デカいし落差が60mもあって、なおかつ、背後がすぐ崖でカメラを構えたまま下がれないという、画角40mmのGRⅢxが苦手とする撮影条件。ここは広角レンズが欲しかったなぁ~。

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県道沿いに現れる滝ですので、山歩きの必要もありません。冠山トンネルを抜けてきたら、ぜひここにも。オススメの滝です。

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県道34号を大野の市街地に下って、目指すはいつものおろし蕎麦。平日のランチメニュー表も広げてくれましたが、席につく前に「サンミで!!」と。いつもこれしか注文しません。本日のおろし大根はやや辛めでした。

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帰り道。(行っとく?温見峠!?)と頭をよぎりましたが、冠山ロードで大満足していたので、ここは素直に九頭竜湖畔を抜けて郡上八幡に向かって下り、ノンストップで自宅まで走りました。暑いけど、湿度低めで風もなく、雲ひとつない快晴。帰宅ラッシュ前に小牧市内も抜けてストレスもなし。本日は走行距離300kmオーバーで、燃費のほうもリッター30kmオーバー。そして今年の春は、20年モノの革ジャンがいつも以上に活躍しています。

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寂光院と不老の滝

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今日、午前中に面白い企画をやっていました。テレビとラジオの同時放送での『つボイノリオの聞けば聞くほど』。この番組、もう30年も続いているんですね。久しぶりに聴きました(同時放送のTVでも観ました)が、つボイノリオ、相変わらず元気です。東海地方では知らぬ者はいないタレントさんですが、東海エリア以外の人にも「あの伝説の『金太の大冒険』の人」と説明すればわかっていただけるかと。中学生の頃から大好きで、彼がDJを務める番組は風呂の時間でもラジオを持ち込んで聴いていました。親も呆れてましたね。『オールナイトニッポン』で全国区に進出したときには「我らがつボイノリオがついに」と我がことのように喜びましたが、結局あの持ち味は東京では発揮し切れず(同じ曜日に名古屋と東京の掛け持ちでたいへんだったとか)、当時、『オールナイト』を聴いた名古屋のファンも「つボイノリオのポテンシャルはこんなもんぢゃないのに…」と悶々としたものです。さきほどは、ちょうどTVとの同時放送タイムに【国府宮のおっさん】キャラを披露していましたが、これがまた面白くて…。近所の床屋に行くと必ず流れていたこの番組も、近ごろすっかりご無沙汰で(セルフバリカンだから)。続きを聴きたくて慌てて≪radiko≫をiPhoneに入れました。

さて。

犬山寂光院の青もみじを撮ろうと、雨の日に出かけてみました。玉ボケと水滴狙いですが、午後からクルマのオイル交換を予約していたので、ちよっと慌ただしく歩き回ります。

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続いては、寂光院のすぐ近く、木曽川のほとりにある『不老の滝』。この滝の流れ落ちる水量にも期待しての、あえて雨の日なのです。

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木曽川沿い、道路のすぐ脇に見えるので山歩きも不要。直近には舗装された駐車場もありますので、ふらりと訪れやすい滝でした。

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