旅文2024

お祝いと林道散策

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本日の目的は、お祝い。敢えて年末まで控えておいた、お世話になっている酒屋さんへの100周年祝い。年初から素敵な記念タオルをいただきましたし、いつもおいしい酒をわけていただいていますし、先だってはこれまたおいしい甘酒もお呼ばれしましたし、決して売り上げへの貢献度は高くない私ですが、記念の年の暮れにみなさんへお茶菓子をということで、『青柳総本家』に立ち寄って【四季づくし】を買い、国道19号を北上して岐阜へ。≪日本酒≫と≪ういろう≫。どちらもお米から生まれますよね?という、ささやかなシャレを込めて。コメだけに!?

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気温は5℃。なかなかに冷えていますが、せっかくなので足を延ばして棚田から山の中へと向かい、林道ザンマイしときます。

冬用のアンダーウェア。光電子とかブレスサーモとかヒートテックの極暖とか、その他諸々、ホントにあれやこれやと大昔から試してきた(ムダな出費を繰り返してきた)けど、着心地・動きやすさ・蒸れにくさ・耐久性・価格、そしてなにより暖かさのトータルバランスを考えたときに、モンベルのスーパーメリノウールこそが冬のツーリングには最適だと思っています。ずっと中厚手を使い続けてきましたが、今はEXP.厚手。ますます寒さに弱くなってきた、着る人間側の都合です。

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廃墟の小屋が気になって停まったので気づきました。こんなところに滝がある!?

三脚を持っていなかったのですが、頑張ってシャッターを切りました。偶然出会った滝に魅せられ、GRだけ握りしめて吸い寄せられるように川の中へと入っていきましたので、キーつけっ放しの単車も、財布やスマホの入ったバッグも、遠く道端に置き去りでしたが、誰も通らないので無事でした。

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常々、街中を走るドライバーの4割はゴミ野郎だと思っていますが、そんなゴミが2割増しの6割となるのがこの師走。プロドライバーなら激しく同意していただけるかと。こんな時期は、誰もいない林道を走るに限ります。

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ブリヂストンのBT46。ダートやヌタヌタ道ではTT100GPほどのグリップ力はないのですが、泥の巻き上げが少なくて汚れにくいのは助かります。少し風も出てきて寒い一日。油温も70℃をオーバーすることはなく、本日もWのエンジンは気持ちよさげにゴロゴロと喉を鳴らしていました。

酒屋さんでは、年末年始用に『みむろ杉』を。先日、おいしい鰻を御馳走してくれたデッシーへのお礼用でもう一本買っておきました。このエリア、まだ辛うじて融雪剤祭りは始まっていませんでしたが、遠くに見える御嶽山や恵那山、伊吹山はもうすっかり冠雪の冬景色。もうこれで今年は走り納めかなぁ~。

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浜名湖~渥美半島~岡崎RB

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ボーナス(懐かしい響きだ…)がちょいと多めだったらしいデッシーが、「働きもせず、稗と粟と漬物だけで仙人のような暮らしをしている師匠の身体に栄養を!」と銘打って、おいしい鰻を御馳走してくれることになりました。

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朝の恒例トヨタさま渋滞のなか、浜名湖に向かって東名高速を走ります。デッシーが三ケ日みかんを買っていましたが、なんでもカメムシ被害のせいで価格高騰だそうです。

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通い始めて11年目となる、鰻屋さん。鰻を食わず嫌いしていたデッシーが、あまりの美味さに覚醒した店でもあります。年に一度くらいのペースで定期的に訪れているつもりでしたが、今回はなんと一年半ぶり。イカンイカン!!うかうかしているとあっという間に月日が…。

午前9時前には到着し、11時からの予約を済ませたら、あとはひたすら開店を待ちます。じわりと値上がりしつつも、やはりここの鰻丼は期待を裏切りません。久しぶりにおいしいモノを食べたので、胃が痙攣しそうです。デッシー、ごちそうさまでした。

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めったに走らない渥美半島を流して…。冬ツーリングにしかたなく知多半島を走ることもありますが、同じ愛知の半島なら、こっちのほうが走りやすいかも。ムダに遠いからめったに来ないんですけどね。名豊バイパスが全て開通したら三河地方も走ってみたいとは思いますが。

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自社ブランドよりも、大昔に吸収合併したまま放ったらかしにしていた会社のブランドのほうが豪華で高額という、カワサキの自虐ネタ。

さて、帰り道。久しぶりに、岡崎のレッドバロン本店にも立ち寄ってみました。40年前から、いつ来てもまったく変わらないこの風景。今後は外資が入って、店舗デザインや制服も一新されるでしょうか。個人的にはこの雑然とした雰囲気も大好きなんですけど、かつては全国のツーリングライダーからサティアンとまで呼ばれた岡崎のレッドバロン聖地巡礼をするなら、今のうちかもよ?

デッシーの元愛車でもあるセローが何台も並んでいてワクワクしましたし、KLX230も数台。ディグリーもあったし、スズキの古いDR250なんか、今まさにアシダムチェック中でした。んっ!?オフ車にしか目が向かないゾ??

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下呂~東白川

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本日、山の中の気温は7℃とか9℃とか。でも、ありがたいことに今どきの天気予報は時間ごとの天候どころか、風速まで詳細に教えてくれます。朝起きて【快晴・無風】の予報を見たとたん「これは走りに行くでござる」と、朝9時半に出発。グルッと走り回り、県境の木曽川あたりまで戻った頃にはポカポカ無風の16℃でした。

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やってきたのは、かの有名な下呂温泉。普段入り込まないような温泉街の裏路地を縫って、アイドリングのまま進むWでトコトコしてみました。

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初めて訪れた、森水無八幡神社。賑やかな温泉街の喧騒からはほんの少しだけ離れた場所に佇む神社でしたが、とても静かでした。毎年2月には、「飛騨路に春を告げる祭り」として国の重要無形民俗文化財にも指定された「田の神祭」が執り行われている場所なのだとか。下呂って、駅と温泉街だけで成り立ってる有名観光地だと思っていましたが、どうやら私の大いなる勘違いでした。

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驚いたこと、ふたつ。平日なのにけっこう賑わっている、しかも温泉街を闊歩しているのは20代30代と思しき若者ばかりという下呂温泉の活況ぶりと、ずいぶんご無沙汰している蕎麦屋『仲佐』(本日も素通り)の脇にキラキラと輝く、出雲大社飛騨教会の新築社殿。もしかしてブレイク中なの、下呂温泉??

帰宅してから調べてみると、どうやら【若者に人気の下呂温泉】はホンモノらしく、客層の中心は30代だとか。外国人観光客もいなければ高齢者の団体もいない、そして若者に選ばれる観光地という、稀有な特色を見事に獲得した観光地・下呂温泉。う〜ん…実は飛騨高山よりスゴイかも。

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そんな下呂温泉で折り返し、帰り道は県道62号に入って山の中へ。橋の上や日陰にはすでに融雪剤が撒かれていますが、まだまだスポット溶接ならぬスポット融雪なので、ギリギリセーフな気分です。奥飛騨はもう雪が積もっているらしいし、融雪剤散布エリアもどんどん南下してきそうですから、いよいよ北上しない季節の到来です。

笹峠、松坂峠、桜峠と越えて、クオーレの道の駅でタバコ休憩。前にも後ろにも誰もいない道を5速2,000回転で流して走っていると、ゴロゴロと喉を鳴らすネコのようなエンジン音を奏でるW800。空気もよく冷えているし、とっても気持ちよさげです。あとはもう、帰るだけ。国道41号に抜けてダラッと走ります。

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遠き山に陽は落ちて。冬の強風がないと、帰ってかけるバイクカバーも煽られないのでうれしい。「あぁ~気持ちよかった!!」で一日が終わります。

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舞台峠で食い倒れツー

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前日の強風も収まりそうだったので、デッシーに声をかけ、ちょっと舞台峠まで行っとくことにしました。

集合場所のローソンで見つけた『生茶Rich』を飲みながらデッシーを待っていたのですが、これがなかなかおいしくて。到着したデッシーにも一本渡して「これ、ウマいわ!」と伝えると、「おっ!生茶リッチ!!」でニヤニヤ、「おいしいッスよねぇ~、コレ」と言いながらもニヤニヤ。「なっ、なんだよ??」と尋ねたらデッシー曰く「なんか初めて飲んだみたいなこと言ってますけど師匠、これ、前にも飲んでますよ」「そのときも『これ、ウマいわ』って」と。やっ、やめてくれるかな、そのちょいちょい繰り出してくるステルス認知症検査みたいな会話の流れ!!

国道363号で恵那に出て、国道19号から国道257号へと向かい、舞台峠まで。どこを走っても交通量が多い!!

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やってきたのは、いつものココ。寒いので、蕎麦ではなく老舗の食い倒れ中華メシを目指しました。「今日こそは腹八分目メニューを選ぶぞ!」とデッシーに声をかけて入店し、いつもよりは控えめ(?)な【ラーメン・チャーハンセット】を。

「ヤバい…」「苦しいぃ~ッス…」ドカ盛りが過ぎるんですよ、ナニを頼んでも。幸いなことにデッシーが辛いチャーハンを頼んでいたので、半分ずつ分け合って味変、なんとかかんとか完食できましたけどね。

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舞台峠から国道257号を折り返して、道の駅『茶の里 東白川』へ。ここも、いつも以上に混雑しています。「なにか暖かいものでも飲もうか」ということで、桜葉ブレンドの紅茶を頼んでみましたが、これがなかなかおいしかったです。んっ!?「これ、前にも飲んで…」ぢゃないよな!?と、デッシーの顔色を窺いましたが、ニヤニヤしてませんでした。セーフ!?

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帰り道、いつもの酒屋さんに立ち寄って、前に訪れたときに品切れだった『みむろ杉』を。入荷予定日から10日ほど経っていたので(また売り切れかも…)と案じておりましたが、無事に購入できました。ついでに前回買っておいしかった『上喜元13』ももう一度…と思ったら、これまた品切れ。「あっという間に売れちゃって。すぐに棚がスカスカになっちゃうから困るんですよねぇ~」とのことでした。『大信州』も同じ状況だったし、こりぁ、毎年恒例で品薄になりがちの年末は早めに確保に動かないと寂しい正月になりかねません。気をつけよう。

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一日中、快晴で風もなく、どこを走っていても9℃~15℃くらいだったので、「冬装備ならまずまず快適だわ」でした。これくらいの気温なら暑さに弱いWのエンジンもすこぶるゴキゲンなので、乗り手も気持ちよく走り続けることができます。道路に融雪剤が撒かれる前に、まめに走っときましょう。そうそう、三代目Wの目指せ10万キロもまもなく残り3,000kmを切ります。「頑張れ、W!!」オマエこそ by W800。

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信州松本で夜ブラ

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何度歩いても飽きることのない松本の街を、カメラ片手に夜もブラブラと。四柱神社にお参りしてから、『深酒』さんの脇をさらに東方へと向かい、『深酒』さん以上に全国のマニアックな日本酒が楽しめる、とてもこじんまりとしたあの店に向かいます。

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半年ぶりにやってまいりました。「今度来たらウマい燗酒呑ませたる!!と言われました」と挨拶したら「えっ!?そんな物騒な言い方でしたか?」と。「イヤイヤ、もっとずっとマイルドなお言葉でした」「安心しましたぁ~」

ということで、さっそくオススメ燗酒シリーズの一杯目は初級編から。千葉の『梅一輪純米辛口』だそうです。千葉のお酒なんて初めてです。呑めばなるほど、燗酒のあのクッと喉の奥に来る感じは少しだけあるものの、それが残らない感じでとても呑みやすいお酒でした。店主どのからは、温める器(ちろり・たんぽ)を酒の銘柄に合わせてアルミ製や錫製で使い分けるとか、温度は蔵元の推奨温度を守るとか、燗酒初心者にも興味深い話をいろいろと聴かせてもらいました。

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アレやコレやのおいしいおばんざいをいただきつつ、続いて登場した燗酒中級編は滋賀の『七本鎗』。精米歩合は驚きの80%。常日ごろ好んで呑んでいる純米吟醸の目安は60%以下、純米大吟醸ともなれば半分以下(50%以下)まで酒米を磨き削っていくわけですが、このお酒は酒米8割残しで醸しています。滋賀のお酒も初めてならば、精米歩合80%のお酒を呑むのも初めてという、初体験尽くしでの燗酒チャレンジ第二弾です。

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目から鱗。衝撃の味。バブル期にイヤイヤ参加していた職場旅行の夜の宴会や忘年会などの席で、後半戦ともなれば必ずお銚子で大量に運び込まれてきた、あの忌々しくもくそマズい燗酒の悪夢のような記憶が完全に上書き消去された瞬間でした。これが本当の燗酒…てな感想を、店主どのに素直に伝えたところ、大いに満足そうでもあり、その顔にはしてやったり感もあり。いやぁ~、ビックリでした。燗酒ってこんなにおいしいんだ。『深酒』さんでも燗酒を頼んだことはありますが、ここまでの感動は得られなかったように思います。

すでに店主どのは第三弾・上級編のお酒をカウンター上に用意してくれていたのですが、今宵はここまでとしました。「それはまた次回お願いします!」と声をかけたら「これはなかなか手に入らないからないかもよ」と。思わず後ろ髪ひかれてもう一度着席しようかとも思いましたが、「そのときはまた違う銘柄を用意しますから」と言ってもらえたので、ほろ酔いのまま勘定を済ませ、お店を後にしました。

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再び夜の松本の街をブラついて、(あぁ~、次に訪れるときはもう閉店してるかも…)と、まもなく消えゆく運命の『松本パルコ』や『井上百貨店本店』を眺めます。せっかくなので、いつものあの店に行っときましょうかね。

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ここに来るとなんか落ち着くわぁ~。入れ代わり立ち代わり外国人客がカウンター席に座って、皆で興味津々、注文した串が揚がる様子を眺めたり写真を撮ったりしていました。なんだかとっても楽しそう。いいなぁ~。彼ら彼女らの楽しみ方を眺めているととっても旅上手。大将も、こんなに外国人に囲まれてワイワイされるのはさぞ愉快でしょうな。ちなみに大将からは店舗運営の現状と裏話をいろいろと聞かせてもらいました。頼むから頑張ってこの店だけは続けていってほしい。次回はオススメのたこ焼きもちゃんと食べますからっ!!『串カツ田中』ぢゃダメなんです!!

松本。駅周辺の賑やかなエリアに足を踏み入れると、とにかく外国人観光客の姿が目立ちます。ここはホントに日本か?というくらい。それだけ日本人が呑み歩いていないということなのかも。

けっこう食べて呑んだので、腹パン&苦しいです。こういう街ブラが楽しめる旅先を、富山旅や奈良旅でも、そして、今夏の東北街ブラ旅でも探し求めたんだけどなぁ~。今のところ、ここ松本と会津若松の独壇場。なぁ~んて考えていると、じわじわとまた会津旅に出たくなっ ちゃいます。

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信州松本で昼ブラ

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今年2度目の松本旅。かなり寒くなってきましたし、「おいしい燗酒を呑ませてあげる」と約束してくれたあの店にも、ボチボチでかけてみようかなと思いまして。国道19号で木曽路を北上して、一路信州松本へ。松本城のブラックとイチョウのイエローが青空に映えます。イチョウと言えば、ギンナン。あれがとっても高価な食材だということに、途中にある道の駅で気づかされました。道端に落ちているアレですけど、ひたすら拾い集める人件費が高いんでしょうか?

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風もなくポカポカ陽気のなか、国宝松本城をいつものように散歩しましたが、まぁ~外国人観光客の多いこと!!どっちを向いても外国人だらけでした。スゴイな。そして、正面入り口のファミマ交差点も、長かった拡張整備がようやくひと段落、かなりすっきりしました。今後も旧市立博物館の解体工事や外堀復元事業などが目白押し。昼間はインバウンドと工事でずっと賑やかですから、松本城は早朝や夕方の静寂狙いで訪れることをオススメします。

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イオンモール松本にある『小木曽製粉所』で、大盛り蕎麦とウマいコロッケの組み合わせ(一番のオススメ)。腹ごしらえを済ませたら、そのままイオンシネマで『グラディエーターⅡ』を観ます。久しぶりの【旅先で映画を観る】シリーズです。

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来年には廃業となる『松本パルコ』(私もちょいちょいお世話になりました)をブラブラしていたら、懐かしさに感涙してしまいそうなマジックインキとスーパーカー消しゴムを発見しました。うおぉ~~!!あの頃、ノック式ボールペンでパチンッ!!とやってランボルギーニを走らせていたのは、ワタシだけではないはず。

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松本2日目の昼メシは、いつものお店で。おいしいサラダやおいしいピザと組み合わせたのは、ミートソースパスタ。前回はホワイトソースを食べましたが、このミートソースも絶品でした。ピザもパスタもクドくなくて上品な味です。そう、こういうミートソースパスタがずっと食べたいと思っていたのですよ。そしてなにより、店内と(たぶんご夫婦であろう)おふたりの雰囲気がステキなのです。

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買い出しは『スーパーつるや』と『大信州』で。美味いりんごかりんとうは無事確保できましたが、『大信州』を訪れたらほとんど品切れのスッカラカン。(こんなこともあるんだ…)と、棚を前にして膝から崩れ落ちそうでしたが、見たことのない「冷やでヨシ、燗でもヨシ」の変わりダネが一本手に入ったので、「これでヨシ!」としました。

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ウワサの伝統野菜・松本一本ねぎも買ってみました。クルンと曲がっていて太くて立派な、今がまさに旬のネギです。帰宅後、さっそく素焼きにしてから醤油を垂らして食べてみましたが、甘さとねっとりとしたトロミを感じる濃厚な味。これだけで白米いけそうです。松本一本ねぎをきっかけにしてネギのことをあれこれ調べていたら、ネギには血液サラサラ効果もあるのだとか。不整脈からの重大な脳トラブル予防のためにも、今後は積極的にネギを食べようと心に誓いました。

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快晴の北アルプスと松本城。この景色はずっと変わらないのに、大好きな松本の街は、中心部にある『パルコ』と『井上』の相次ぐ撤退で、来年以降は少しずつ雰囲気が変わっていくかもしれません。まさかとは思いますが、あの風情ある街のど真ん中に下品な外観のドンキがドォーン!!だけは止めて欲しいものです。

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馬籠峠~清内路峠

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2024年 秋。郡上の芋かけそばは食べた!う~~ん…やっぱ、食べ損ねた馬籠の新蕎麦も食べたい!!

と、いうことで。またまた馬籠宿まで走りました。『寒の戻り』という言葉がありますが、『暖の戻り』はないですよね?反対語で調べると『小春日和』が出てきますが、そんな穏やかなイメージの陽射しどころではない、最高気温25℃予報の本日。冷え込んだ前回はオーバーパンツも穿いたのに、今日は防風ジーンズでも暑いです。11月後半で夏日とは。

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午前10時半に到着。今日も馬籠宿は大勢の外国人観光客で賑わっています。お店の玄関先では、ちょうど女将さんが花の手入れをしていました。

「今日は11時に開きますか?」

「そうね。もう少し待ってて」

「先週も来たんですけど、お休みでしたね」

「おとうさんがアキレス腱をやっちゃってね。リハビリとか通院とかで」

「そうでしたか。それはたいへんだ」

「娘夫婦だけだと休みなしというわけにもいかなくて。なるべく開けたいんだけどねぇ~」

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Wを駐車場に停め直していたら、店の裏手でちょうど松葉杖のおとうさんとバッタリ。

「おかあさんに聞きましたよ、たいへんでしたね」

「リハビリ頑張るわ」

「そうですね。暖かいうちにしっかり頑張って一日も早く復帰してください!」

「ありがと」

 

通い続けて30年以上。インバウンドわらわらのメジャー観光地ど真ん中でずっと昔から変わらぬ佇まい。今年も無事、ここの新蕎麦を食べることができました。なんてことはないこの田舎蕎麦が実にウマいんです。満足!満足!幸せ!!幸せ!!雑誌の蕎麦屋特集やネットのクチコミを頼りに、10年かけて全国各地に誕生した雨後のタケノコ蕎麦屋を食べ歩き、自分でも十割蕎麦を打ってみて、で、その挙げ句が大昔からずっとそこにあった極々普通の蕎麦屋さんにばかり通っているという…。あの頃を振り返ってみれば、有象無象の脱サラ蕎麦屋ブームにずいぶん踊らされたなぁ~と思います。「フツーにおいしい蕎麦」がイチバンです。

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開店と同時に一番乗りして、さっそくもり蕎麦を注文。待っている間にも続々とお客さんが入店します。そして、注文を受ける若女将の周囲には、今年も次々とあのクエスチョンが飛び交います。「もり蕎麦とざる蕎麦はどう違う?」

せっかくメニューに加わったもり蕎麦がまた消えてしまったら困るので、わからないなら黙ってざる蕎麦でも食っといてほしいです。なかには尋ねといて「ぢゃ、山かけそばで!」って客も。オォ~~イ、頼まんのかぁ~い!!!!!

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蕎麦湯を飲み干してWの元へと戻ると、目の前の観光バスからはワラワラと中国人の団体が吐き出されてきます。たちまちキィーキィーと騒がしいので、馬籠宿からはとっとと離れましょう。今日は素直に馬籠峠を越えて、清内路経由で昼神温泉方面に走ります。県境跨ぎで気持ちよく峠道を上り切った左カーブのさなか、視界の隅に捉える馬籠峠頂上のお茶屋さん。てっきり廃業したとばかり思っていたのですが、ちゃんと営業されていました。

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ところどころ、きれいな紅葉も見られるのですが…

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空を見上げるとモクモクと湧き上がる夏の雲です。そして気温は20℃。ホントに晩秋??

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行列ができている『おにひら』をコーナリング中に横目で眺めつつ、どんどん標高を上げてやがて現れる寒原(さむはら)峠でも気温表示は19℃。帰り道は、矢作ダムにちょっと寄り道してから県道13号で。【平日&暖かい】でちょっと得した気分ですが、でもねぇ~。やっぱり心配になりますね、こんな気候では。

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郡上八幡の芋かけそば

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11月になったら、馬籠宿の新蕎麦とともに毎年恒例にしている郡上八幡の芋かけそばを。迷わず注文してからなんとなくメニュー表を眺めていて、「自然薯は天然ではありません」の文字に気づきました。(アレ?先代に聞かされていた話では地元の知人が山で掘ってきた自然薯を使っていると言ってたけど…)と驚きましたが、まぁ~、世代交代もしているし、収穫して店に持ち込んでいた人たちもとっくに引退していることでしょうから、これはもう仕方がないのでしょう。ストーブにあたりながら食べる芋かけそばの味は変わらずおいしい(たっぷり&濃厚な山芋)ですし、ここの芋かけを食べると「さぁ~、いよいよ冬を迎えるゾ」という覚悟も生まれようというものです。

ところで、食べている最中に店内で見た、とある風景なんですけどね。

30代半ばくらいの男性が、ヨチヨチ歩きの女のコを連れて店にやってきたんです。あとから奥さんらしき人が遅れて到着するんですけど、その前にその男性は二人分の注文を済ませるわけです、麺類とか。そこで女将さんが「もうお作りしてもいいんですか?」と尋ねるのですが、それに対する彼の返答がひたすら「もう来ると思うんで」だけなんですよ。「で?今から作り始めていいんですね?」と何度念を押されてもピンとこない様子で。「もうすぐ来ると思うので少し待っていただけますか?」なのか、それとも「もうすぐ来ると思うので作り始めてもらって大丈夫です」なのか、いったいどっちなのかわからないじゃないですか。さらには「駐車場にクルマを停めてから来るんで」「どのあたりの駐車場ですか?」「そんなに遠くないところです」という、なんとも不毛な会話。女将さんは、その遅れて来店するらしい客の様子を一生懸命イメージしてみようと頑張っているんですが、このコミュ障な男性にはまったくこの会話の意図が伝わらないのです。挙句に「座敷席は段差があるので、こどもさんが床に落ちないように気をつけてほしい」と言われても強引に上がり込んだ座敷は、女のコにペタペタと伝い歩きさせまくった挙句になぜか隣りの席へと移動して。女将さん、そうとうイラッとしていたみたいですけど、店内いたるところにある注意書きが年々増えていく理由が垣間見えた瞬間でした。(メジャー観光地の飲食店経営にはゴミを相手にする忍耐力も必要なんだなぁ~、自分にはムリだわ)と、しみじみ。

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大正村~馬籠宿~白川

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新蕎麦を食べるために馬籠宿まで繰り返し走っていたのはつい最近のことのように感じるのですが、実はもう一年が経っています。時が過ぎるのは誰もが平等なはずなのに、とてもそうは思えない「オイオイ!!(老い老い)」です。

朝7時過ぎにスタート。蕎麦屋の開店時刻までのちょっとした時間調整が必要なので、気温9℃表示の国道363号をのんびりと走りつつ、大正村に立ち寄ります。

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陽射しはまだまだ暖かく感じるけど風が強いので、冬ジャケ・冬グローブ&オーバーパンツ直穿きの装備で正解。案の定、今年の秋も爆速で過ぎ去っていきました。

10時半に馬籠宿到着。開店時刻までにはまだ30分ほどあるのでブラブラしながら写真を撮っていたのですが、ふと見ると…

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なんと【本日休業】でした。マジかぁ~~~。超メジャー観光地にあって決して今どきではないお店。先代がアップしていた娘さん手作りのホームページも削除され、お店発信のSNSもないので、営業日がよくわからず、いつもイチかバチか。『新そば入荷しました』の貼り紙が恨めしいです。そして平日の馬籠宿は、どちらを向いても外国人だらけ!!もうここに用はないのでとっとと離れます。

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馬籠宿から尾根伝いにループ橋へと走り、国道19号をヒョイと横切って道の駅『きりら坂下』へ。以前食べた蕎麦がけっこう美味かったので馬籠の蕎麦屋が休みのときにはココで…のはずだったのですが、今日提供されたもり蕎麦は茹で過ぎのブヨブヨでした。なんでだろう??(並ぶのを覚悟でもう少し北上すればよかった)と別の店を思い出しながら悔しがるという、「そんなもん、あとの祭りだかね」状態で走り出します。今日はツイてないかも。

国道257号を下呂方面にでも流そうかなぁ~と思ったのですが「後の祭り気分」でやさぐれて走っちゃいそうなので、久々に険道70号を走ることに。

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マニアが泣いて喜ぶ(?)北恵那鉄道の廃線跡も、道沿いに眺めることができます。

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途中、二ッ森林道や恵北林道との分岐も現れる県道70号切越峠ですが、そのままどんどん走り続けていけば、やがて国道41号のすぐ手前までノンストップで到達します。

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昼過ぎになっても気温は12℃。止まない風のせいでますます冷えています。本日は国道41号には向かわずに手前で左折。険道83号でクネクネと名越峠を越えて酒の買い出しに。

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奈良の『みむろ杉』を買おうと思って立ち寄ったのですが、残念ながらすべて売り切れ。やっぱ、今日はツイてないわ。代わりに山形・酒田の『上喜元』を買い求め、午後2時過ぎには帰宅。寒かったぁ~。もうこれからは「あぁ~寒かった」が続きます。秋、ありましたっけ??

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やまびこツー

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岐阜の郡上大和~ひるがの高原間を県道82号316号317号321号で繋ぐ裏ルートですが、いつの間にか『やまびこロード』の愛称までついてしまいました。かつてはしらおスキー場を訪れるための道としても利用していましたが、キャンプやツーリングにでかけても、ひるがの高原から下ってくるときに国道156号を逸れて「もうひとっ走り、行っとく!?」の気分を満足させてくれる、山の中腹を縫って走り続ける道です。私の中ではあくまでも抜け道の扱いで、ここを目的に走ってきたことは今までなかったのですが、天気もいいし、この道をゆったりマッタリと走ってみたくなりました。久しぶりにねぎ焼きも食べたいし。

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下剣南交差点で国道156号を逸れて、いよいよ『やまびこロード』へ。交通量が増えたとはいえ、休日のせせらぎ街道のような殺伐とした雰囲気はないし、特に平日ならノンビリと流しても気持ちよく走り続けることができます。

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『白尾ふれあいパーク』に到着。この施設の始まりは1999年まで遡りますが、今どきのド派手で立派な道の駅とは違い、昔ながらののんびりとした雰囲気が今も残っている道の駅です。たまにここに立ち寄る目的は…。

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メニューはいろいろありますが、いつも頼むのはシンプルなネギ焼き。これがなんだかクセになるおいしさで。かなり昔に静岡のぶんさんも「例のネギ焼き、食べたゾ」とわざわざ連絡をくれたことがあったと思います。350円のおやつ感覚で食べられるので、ぜひ。

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たい焼きに囲まれる、私のネギ焼き。

「ネギ焼き、お願いしまぁ~す」

「急ぐ?待っててくれる?」

「全然急ぎません。のんびり待ちます。ここのネギ焼きを食べたくて走ってきましたから」

「あら、うれしいこと言ってくれるねぇ~」

ということで、一生懸命にたい焼きの仕込みをしていたおばちゃんの手を止めないように気をつけて、あれこれ世間話を。

「しらおスキー場は3シーズンほど前に廃業したよ」とか、「昔は夜に窓を開けたら寒くて眠れなかったし扇風機も要らなかったのについにエアコンを買ったの」とか、「ここでもう25年もやってるよ」とか。また来ますから、どうか健康第一で頑張っていてください。

話している合間にも、焼きそば麺の納品やらヤクルトおねえさんの訪問やら電話応対やらで、とても忙しそうなおばちゃん。定休日は月・火・水曜日です。

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午前10時半。天気が良いからなのか、近所のおばあちゃまが自慢のマシンに乗って続々やってきます。正面駐車場には、軽トラとセニアカーがズラリと並んで壮観(?)です。こんな道の駅もなかなかないのではないでしょうか。ちなみにおばあちゃまたちは、それぞれの愛車のことを「ラク―ター」って呼んでいました。楽チンなスクーターってことかな?

「ごちそうさま!おいしかったです」

ネギ焼きをペロリと平らげたら、おばちゃんに「気をつけてよ!」と声をかけられつつゆるゆると北上を続けます。

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ひるがの高原で折り返して、もう一度『やまびこロード』。帰りは基本下り勾配なので、よりダラダラァ~っと流して走ります。ついついカッ飛びたくなりますが、緩やかなダウンヒルロードを50km/h巡行くらいのペースで景色を楽しみながら走るととても気持ちいいです。

スタート地点の国道156号下剣南交差点まで戻ったら、すぐ近くにある『餃子飯店』へ。初めて立ち寄りますが、餃子好きとしてはこの店名にソソラれてしまいました。郡上八幡まで下ってから昼メシを…と考えてましたけど、急遽ここに決定。

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メニューに餃子定食的なものがなかったので、素直にランチを頼みました。餃子、おいしかったです。メニュー表によると餃子は一人前10個で550円だったかな?少し小さいけど、餡がしっかり詰まっていて個人的には好きな味でした。ランチもなかなかの破壊力でしっかりと腹パンです。麺は大盛りじゃないの?というくらいの量で、ライスも山盛り。ちなみに、10月も後半に折り返しているというのに気温は30℃。ヘルメットもジャケットもベンチレーションを全開にして走りましたが、酸辣湯麺のおかげもあって帰り道はずっと汗だく。半袖Tシャツ一枚で充分の暑さでした。暦の上ではまもなく初冬なのにどうなってるの??そりぁ、おばちゃん家もエアコンを導入するわけだわ。

帰り道。携帯が鳴り、お世話になっている社長さんから「みやげを買ってきたから」と。自宅へと戻る前に立ち寄ると、群馬のお酒を一本いただきました。二か月ほど前に「秋の三連休に那須方面の登山を計画してるんだけど」とルートの相談を受け「できれば避けたほうが。連休中の那須高原周辺はとんでもない人出だと思いますよ」と伝えておいたのですが、「どうでした?」と尋ねると、「ロープウェイ乗り場の駐車場とか、高速道路とか、ホント、とんでもなかったわ!!」とのことでした。ですよねぇ~って感じです。福島県と山を挟んで背中合わせなのに、関東側は人出が全く違いますから。インバウンドだの交通量が増えただのと嘆いていても、飛騨高山や白川郷さえ外せば中部エリアの観光地の混雑はまだまだマシなのかもしれませんね。

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