RICOH GRⅢx
ツーリングに使うバッグと言えば、とりあえずタンクバッグ。少し荷物が増える日帰りツーなら、シートバッグ。そんなバッグ類でずっとお世話になっているのは、ラフ&ロードかタナックス製品。使い勝手がよくて丈夫だからですが、特にタナックスは、日帰り~1泊用・連泊用・キャンプ用と、それぞれの用途に合わせたサイズで、3個のシートバッグを使いわけています。
そんななか、日帰り~1泊用としてタナックスを処分して使い始めたのが、ヘンリービギンズのツーリングシートバッグSです。もうかれこれ3年以上使っていますが、このサイズではド定番であるタナックスのミニフィールドシートバッグよりも、使い勝手は上でした。

このバッグに目をつけたきっかけは、バッグの形状維持用に挿入されたワイヤーと補強パネルです。ミニフィールドシートバッグで唯一不満だったのは、この形状維持パネルが小さくて弱いためにシートに載せて取付ベルトを引くと、しっかり固定しようとすればするほどバッグの形が崩れてフニャフニャしてくることでした。他にはなんの不満もなかったし、形が不細工になるのも(まぁ~こんなもんでしょ)とずっと諦めていたのですが、後発の、しかもあのデイトナが、今さら王者タナックスにバッグ類で勝負を挑むのだから、さぞかしそういったネガな部分は潰してあるに違いないと期待して買ってみたのです。結果、買い替えて正解でした。

まず、バッグの中が白い!!収納したモノが見やすいです。また、底部と前後に大きめで硬い補強パネルが入っているので、収納する荷物が少なくてもバッグがフニャフニャと潰れません。開口部がタナックスよりも広いので、買い出しした日本酒四合瓶の収納もスムーズになりました。

そして、上部のカバーに施されたパルステープには、アウトドア向けのポーチなどが簡単に取り付けられます(純正にもアリ)から、左右の収納ポケットにプラスして増設してあります。

ちなみに、4本の取り付けベルトは、バッグ取付時に余る部分をベルクロテープで留めてあります。こうすることで、毎回、クルクルとどこかに巻きつけたりといった手間が省けます。複数台所有の人には使えない方法ですが、常に決まったバイクに載せるのであれば、このひと手間で出発準備がかなりラクです。ベルト自体も、タナックスのミニフィールドシートバッグよりも大きめの、しっかりしたモノが使われています。こうしたバックル類や補強パネルなどは、タナックスも今更ながらに改良版を出したようですが、これも後発のデイトナ製品に危機感を覚えたからに違いありません。競合製品の存在って大事ですね。ただし、そうした改良は販売価格アップのきっかけになってしまうという、そんな負の一面もあります。今までできるかぎり価格を抑えていてくれたタナックスにも感謝です。

日帰りツーで常時携帯しているのは、レインウェアとインナーダウン、あとは、財布、携帯、デジカメを収納して単車を離れるときに持ち出すボディーバッグくらいですが、これにプラスして、身体が干からびないためのペットボトルや買い出しした日本酒のことまで考えると、どうにもタンクバッグではムリ。近ごろでは日帰りツーでも面倒がらずにシートバッグを使うようになりましたが、これもヘンリービギンズのシートバッグを使い始めてからです。幸いなことに今まで一度も使ったことのないレインカバーも、今回、初めて広げてみて感心しました。よくあるのは、バッグに被せてドローコード一本で引っ張りグイッと絞って風で飛ばないようにバッグの下に押し込んで…ですが、コレ、ドローコードが前後と上部に計3本も用意されていて、しかもバッグの下に通してカバーを留めるバックル式ベルトまでついていました。付属レインカバーにここまでこだわるのか?やるな、デイトナ!!
旅の荷物は、ちゃんとしたメーカーが作るしっかりとしたバッグを、きちんと装着&固定して、周囲の走行車両の迷惑とならないようにしたいものです。四輪で頻発するタイヤの脱落や積載物の落下事故はライダーも決して他人事ではなく、まさに他山の石。私の某後輩なんか、少なくとも東北ツーで二度、シート後部に積んだレインウェアとか、リアキャリアのパニアケースとかを路上に落下させています。まぁ~、あのオトコは服も路上に脱ぎ捨てちゃう裸イダーですからぁ~、やむを得ないというかなんというかぁ~…。