温 泉

中ノ沢温泉(福島県)

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山形県の小野川温泉を出発して喜多方へ。冬の国道121号はいつもと違う景色に…と言うか、左右の雪壁が高すぎて周囲の景色がまったく見えません。徐々に「最強寒波襲来!!」を実感しつつありますが、実はこのときはまだ序の口でした。

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ほとんど行き交うクルマもないまま福島県側に越えて、ようやく左右の雪の壁も低くなった国道121号ですんなりと喜多方入り。久しぶりの『喜一』で朝ラーを堪能したら、今度は国道459号を東に走って雪深い裏磐梯・桧原湖方面へ。昨年の秋にはおいしいジェラートを食べたはずの道の駅『裏磐梯』も雪に埋もれていて、可能なのはトイレ休憩のみ。国道沿いの『会津一望の丘』展望台も除雪されずに埋もれたまま放置でした。

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今宵のお宿のチェックインにはまだまだ時間があるので、まずはいったん猪苗代町に出ます。除雪の通行止めで不案内な迂回を余儀なくされながらも、『牛木精肉店』やスーパーで買い出しを済ませ、国道115号で安達太良山方面へと走り、連泊する中ノ沢温泉に向かいます。野地温泉は雪崩でたいへんなことになっていましたし、高湯温泉でも積雪が原因と思われる不幸な死亡事故が起きました。いずれもかつて宿泊したことのある温泉地ですし、どうにもよそ事とは思えません。今宵の中ノ沢温泉は大丈夫??

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なんとか無事に到着した、中ノ沢温泉。安達太良山と磐梯山の間に挟まれ、かつては湯治場として栄えた温泉地です。スキー客などで、宿はそれなりに賑わっていたのですが、温泉街自体は、吹雪のなか、ゴーストタウンのようにひっそりと静まり返っていました。連泊中の晩メシをあてにしていた食堂も休業。周辺の飲食店を覗き、声をかけて尋ねるも「営業は昼だけ」とのこと。二日間とも朝食は宿ゴハンなのでいいとして、ヤバい!晩メシ難民になる!?

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青根温泉の某お宿ほどではないにしても、館内がかなり寒いのは最強寒波のせいでしょうか?猛吹雪が吹き抜ける露天風呂の壁に吊るされた温度計は、マイナス2℃!!女将さんに「少し熱いかも」と言われていた湯も、いい具合に冷めて適温でした。安達太良山の噴火口にある源泉を約7kmも引湯しているとのことですから、元々はかなりの高温なのでしょう。ここの源泉、単独の温泉湧出口としては日本一の湯量なのだとか。

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(こんな吹雪の中をでかけて晩メシなんて、そもそもムリだったかも…)と思いながら、休憩しつつ2時間ごとに二日間、温泉ザンマイを繰り返しました。強い酸性の温泉で、飲むと薄いレモネードみたいな味がします。あまりにも満喫し過ぎて、肌もやや荒れ気味。でも、万座温泉ほどの攻撃力はないらしく、湯あたりはありませんでした。

ここの温泉街には共同浴場もなく、初日に泊まった小野川温泉よりも寂れた雰囲気です。ここで一泊、小野川温泉で連泊しておけば、肌にも優しく、より楽しめたかもしれません。

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今回がお初の、小野川温泉と中ノ沢温泉。泉質は、甲乙つけがたいくらいどちらも素晴らしい湯でしたが、もしも再訪するなら、やっぱ小野川の湯かなぁ~と思います。

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まったりと二泊三日を過ごした中ノ沢温泉を離れます。猪苗代町まで下ってから、県道7号で道の駅『ばんだい』へ。途中、磐梯山がクッキリと見えていたのですが、やがて猛吹雪のホワイトアウト。リアフォグランプを初めて使用しながらの会津若松入りです。

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小野川温泉(山形県)

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心配な、大船渡の山林火災。発生から6日が経過してもまだ鎮火しません。約2年前、盛駅から乗車して満喫した三陸鉄道も、線路を跨いでとうとう恋し浜駅のあたりまで燃え広がってしまったようです。駅舎に飾られたあの貝飾りはどうなったのか…。

宮城から岩手にかけての海岸沿いを走ると、山の高台へと繋がる道沿いに[〇〇団地↑]といった案内をよく見かけます。東日本大震災の津波で被災された方たちの新たな暮らしの場だと思いますが、今回はその山側がたいへんなことに…。雨、降れってば。

 

気を取り直して、東北旅初日の話を。

愛知県を朝6時に出発。『すき家』で大好物の【牛まぜのっけ朝食】を平らげてカロリーチャージしたら、あとはひたすら高速道路。中央~長野~上信越~北陸と、各自動車道をひた走り、新潟市内を通過後もいつもの磐越自動車道ではなく、日本海東北自動車道で淡々と荒川胎内インターまで。初日は山形県まで約600kmの道のりなので、高速道路ではACCや車線逸脱抑制などのサポート機能をすべてONにして、楽チンお任せ運転に徹します。

伊那路あたりまでは雲ひとつない快晴で、左手に見える冠雪の駒ヶ岳を(実に美しい…)と眺めていましたが、信州中野インターあたりから天候は急変。ホワイトアウト状態の長野新潟県境を通過しながら、何度もペースカー(除雪車)に先頭を塞がれてのノロノロ渋滞行列走行を強いられつつも、全車速追従ACCのおかげでイライラせずに済みました。

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荒川胎内インターで降りて右折、荒川沿いを東へと走る国道113号で県境を越え、山形県入り。それなりに大きな川でしたが、川面は氷に覆われていました。

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冬の肘折温泉を訪れた7年前よりも、今回のほうがより積雪が多い気がします。市街地では除雪車が頻繁に行き交って、住民総がかりで除雪作業をしている様子が印象的でした。そんな中を通過させていただき、感謝です。

今回の旅では、初めて訪れる温泉地を二か所選んでおり、最終日には会津若松まで南下しますが、まずは泉質自慢がとっても気になる、山形県は米沢市西方の小野川温泉へ。

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温泉街につくられたかまくらで、周辺の店から出前を頼んで食べることができると聞いて楽しみにしていたのですが、そもそもかまくら自体が宣伝するほど大規模でも風情溢れるものでもなく、さらには出前を利用できる時間帯も限られていたことから、ちょっと覗いたら「寒いし、もうイイヤ」って感じでした。とっとと宿に向かいます。

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濃厚な源泉を存分に満喫します。飲泉してみると、ほのかな塩味。肌に優しい湯で、いつまでも、何度でも浸かりたくなる気持ちよさでした。

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晩メシついでにちょっとブラブラしてみましたが、想像していたよりも元気を感じる温泉街です。今回は寒くてムリでしたが、共同浴場も二か所。夏に来れば、浴衣で散歩がてらの湯めぐりも楽しめそうです。まずは豆もやしラーメンとサッポロ赤星を堪能したので、宿へと戻り、今度は温泉街の酒屋さんで手に入れた『上喜元 雄町50』と宿の湯を堪能します。今旅、すべての宿を晩メシなしプランにしたのは、ここから夜更けまでをのんびりするためでしたが、ホントにいい湯でしたから、初日からさっそくゆったりと楽しむことができました。

 

もちろん朝風呂も楽しんだ、開湯1200年の湯治場・小野川温泉。かまくらはちと残念でしたが、肘折よりも愛知県寄りで白布にもほど近く、山形・宮城・福島の近隣温泉地と組み合わせることで八幡平や八甲田周辺みたいな温泉ざんまいが叶いそう。【米沢八湯】巡りでもいいし。

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翌朝は宿でシンプルな朝食をいただいたら、ダンロップのWM03に頑張ってもらって、国道121号で県境を越えて福島県入り。まずは喜多方市へと向かいます。久しぶりの朝ラーです。

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泡の湯 源泉

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【温泉力を感じられる名湯といえば…】

信州青木村にある共同浴場『有乳湯』、鹿児島の湯川内温泉『かじか荘』、そして白骨温泉の『泡の湯』。全国の温泉巡りをするなかで、肌への泡つきのすごさに感動したベスト3湯です。今回は、「久しぶりに『泡の湯』に行っときました!」というお話なんですが、その前に。今、これを書こうとしていて『かじか荘』の現状を知りました。私が九州ツーの途中、W800で訪れたのが2023年の春。その時点ですでにもう旅館としての営業は終えていて、私も、あの素晴らしい温泉を立ち寄り湯で利用させてもらったわけですが、どうやらあの年の秋には完全廃業したらしく。ギリギリのタイミングだったようです。しかも、この湯を惜しむ人たちが廃業後の温泉をなんとか受け継ごうとしていた矢先の2024年に、今度は台風で湯屋が倒壊したとのこと。ここ愛知にも、大いに悲しむ人間がひとりいるわけです。本当に素晴らしい温泉だったんです、『かじか荘』。

【白骨温泉】

さて、『泡の湯』。

日帰り入浴は、

・受付時間 午前10時半~午後1時半

・定休日 水・木曜日(要確認)

・料金 1,000円

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白骨温泉の中でも特にこの宿がメジャーなのは、プールのように広い混浴の大露天風呂の存在が大きいでしょう。昔から、雑誌やテレビの旅番組等でも頻繁に紹介されています。他の宿でも日帰り入浴の受付はあって、温泉街中心部にある公共野天風呂入り口の前にある掲示板にも、当日の日帰り受付状況が表示されています(毎日ちゃんと更新されているのかは不明)が、わざわざ冬に白骨温泉までやってきたならば、やっぱりせっかくなので『泡の湯』で…となるわけで。ちなみに、公共野天風呂は11月下旬から翌年4月下旬までの間、冬季閉鎖です。

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~ 『白骨温泉 泡の湯旅館』公式サイトより ~

夏ともなれば、持ち込み禁止と書かれているにもかかわらずペットボトルで水分補給しながら、ずっと湯に浸かり続けて女性を待ち受けるウザいワニの姿もチラホラなわけですが、私がツーリング途中に訪れるようになった頃は白骨温泉の中でも『泡の湯』にあまりにも人気が集中しすぎていたからなのか、宿泊客から苦情が出たのか、とうとう敷地の隅っこに日帰り客専用のシケた入浴施設が別棟で建てられました(今でも建物は残っています)。実際にこの施設を利用してみたこともありますが、狭い浴槽に日帰り客が芋洗い状態で、湯に浸かったらどっちを向いても裸で見つめ合う羽目に。しかも、(こんなの、泡の湯じゃないよね??)と感じていた矢先に勃発した2004年の≪白骨温泉入浴剤投入事件≫に幻滅したこともあって、その後しばらくのあいだ、まったく白骨温泉に行かなくなっていたのです。

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【泡の湯が持つ温泉力に気づいて】

私が再び白骨温泉を訪れるようになったのは、ここ10年ほどのことでしょうか。白骨温泉に泊まってみたりもしていますし、『泡の湯』の日帰り入浴にも、ときどきお世話になっています。とは言っても、おめあては『泡の湯』の混浴露天ではなく、源泉かけ流しの内湯。脱衣所から扉を開けるとすぐ目の前にある、白濁もせずに湯の花が舞う、透き通った源泉こそが素晴らしいと気づいたからです。あの有名な露天風呂に浸かりそれで満足していた頃にはまったく眼中になかった、この内風呂こそがお宝でした。

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【真冬の泡の湯】

気温4℃のなか、国道19号を北上して藪原から奈川ダムへ。ここから国道158号で回り込んで、北側から冬の白骨温泉へと向かいます。鬼門は、温泉街の手前で北斜面に張り付くようにしてクネる通称『Zカーブ』の急坂。もしもモタモタ走るあやしい前走車がいたら、一旦離れて時間差で登ったほうがいいです。もしも目の前でスタックされちゃうと、ツルツルの狭いカーブで、追い越しも再発進もできずに共倒れとなります。

午前10時半の日帰り受付時刻少し前には到着しましたが、なんと、駐車場の入り口に〈本日休業〉の看板が。(えっ!?マジ??)と衝撃を受けつつも敷地内にゆるゆると進んでいくと、そこには神戸ナンバーのクルマが一台。(チェックアウトした宿泊客じゃなくてたぶんこの人も…)と、運転席でひとりスマホを触っていた男性に声をかけてみると「いやぁ~、まいりました。ホームページの営業日をちゃんと確認してはるばるやって来たんですけどねぇ~」と。同じ経緯の同志なのでした。

結局、どうやらいつもあの看板は出ているらしく、やがて登場した宿の人に声をかけて尋ねてみたところ、「えっ?日帰り?やりますよ」と言いながら件の看板を撤収。車中の神戸人にも身振りでOKサインを送りつつ、無事、温泉に浸かることができました。

「大露天風呂には行かないんですか?誰も来ないから不安になりましたよ」と、露天から戻って来た神戸人に声をかけられましたが、私はひたすら源泉に浸かり続けます。一時間近く、ひたすらじっと浸かっていましたが、源泉の湯温は35℃程度。同じぬる湯でも飛騨小坂の炭酸泉とは違い、ポカポカ感が高まってくる感じはありません。厳冬期に浸かるのはけっこう辛いものがありました。でも、全身が気泡と湯花に包まれて、身体の中に湯が沁み込む感じがなんとも堪りません。帰宅後に風呂で全身を洗い、就寝のために布団に入ってからも、まだ硫黄の香りが身体から漂います。どんだけ濃厚な湯なんだ??と感激ふたたびでした。

 

湯上り。ここから安房トンネルを抜けて岐阜の平湯温泉方面へ。氷結の平湯大滝をタキっとくことにしました。

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下呂温泉 白鷺乃湯

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昨年の年末にW800で裏路地トコトコしてきた下呂温泉ですが、写真を撮っていたスポットが実は古くからある銭湯だったことを知り、もう一度行っとくことにしました。

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【白鷺乃湯】

熱くもなく、ぬるくもなく、眼下の飛騨川を眺めながらいつまでも浸かっていられる気持ちのいい湯です。温泉街はそぞろ歩きの若者で溢れかえっていましたが、どうやらこの銭湯に立ち寄る気配はなく、ありがたいことに貸し切り&満喫でした。ここは知らなかったなぁ~。受付の方に尋ねてみたところ、今のおしゃれなシルエットに建て替えられたのは約30年前とのこと。以前の佇まいは飾られていた写真で偲ぶことができますが、これまた大正時代のなかなかモダンな建物です。もしも当時から知っていたら、ツーリング中に立ち寄って大正浪漫に浸っていたことでしょう。

・営業時間AM10:00~(水曜定休)

・料金430円

【街ブラとGR DIGITAL Ⅱ】

ポカポカの風呂上がりに、街ブラを少々。最近、久しぶりにGR DIGITAL Ⅱを持ち出しているのですが、GRⅢxに慣れてしまうと今度は28ミリ画角の距離感に戸惑います。「構えるたびにアレ?となって3歩前に出る」の繰り返し。でも、18年前のデジカメがこうして違和感なく使えるのも、リコーGRの操作性や機能メニュー作りが一貫しているおかげです。電源のON・OFFとか、合焦スピードとか、動作はいちいちノンビリしてますけど。

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173段の長い階段を登ると、そこは『温泉寺』。下呂の街並みを眺めることができます。お寺の真上には、かの有名な『湯之島館』も。

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有馬温泉・草津温泉とともに日本の三名泉と呼ばれる下呂温泉ですが、もはやそんな古い看板はどうでもいいとばかりに、温泉街は若者だらけです。東北や信州各地の温泉を巡っていますが、こんなにも多くの若者が訪れる温泉地、他に知りません。草津温泉もなかなかだと思っていましたが、圧倒的に下呂温泉の勝ちです。スゴイなぁ~。

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今、下呂温泉に泊りがけで来たいかと問われればNOですが、私もバブル期に職場の親睦団体旅行でここを訪れていたクチですので、そうした宴会めあての団体客向けに発展した大きな温泉街が衰退を免れて今もこうして賑わっているのを眺めるのは、いち温泉ファンとして素直に嬉しいものです。しかも、スズキの鈴木修さんの生まれ故郷が下呂だったことを知ればますます気になります。『トヨタイムズ』で観た豊田章男さんとの対談3本、感動しましたし。ハスラー50、Vストローム1000、それからクルマも2台。一応、こう見えてもスズキユーザーの端くれですから、2020年、下呂市に建てられたという修さんの記念碑を、是非訪れてみたいと思います。

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復活した、ひめしゃがの湯

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 ~ 公式サイトより ~

【このまま廃業か?…からの復活!】

燃料費高騰等を理由に、2023年1月をもって休業していた、知る人ぞ知る名湯『巌立峡 ひめしゃがの湯』。ツーリング中にも立ち寄ることがあり、すぐ近くのキャンプ場を極寒期に利用した際にもお世話になっていたので、一時休業のニュースはとても残念でした。当時、(たぶんこのまま廃業だろうなぁ~)と諦めていたのですが、なんと!うれしいことに2024年6月に週末限定で営業再開となりました。

【炭酸泉】

源泉24℃の炭酸泉。露天風呂と内風呂にそれぞれ加温もしていない源泉浴槽が設けられていますが、特に冬は冷たすぎてよほどの猛者でなければ浸かることができません。内風呂には緩く加温(38℃)した広めの源泉浴槽があるので、みなさんここに長時間浸かっています。

【じわじわポカポカ】

加温された源泉であっても、寒い季節にはしばしのガマンが必要。20分ほども肩まで浸かっていると身体のあちこちがなにやら暖かく感じ始め、それがやがて全身に広がっていくのがわかります。自宅でこんなぬるい湯に浸かっていたらたちまち風邪をひきそうに思うのですが、ここの炭酸泉の浸透力と保温力を実感する瞬間です。

【食事処】

唯一、残念に思ったのは食事。以前とは携わる業者さんかスタッフさんが変わったのか、メニューも変更に。また、食事を終えてからの再入浴もできなくなりました。

【御嶽山エリア】

温泉施設が数多く点在する開田高原に立ち寄ってから濁河の市営露天風呂に駆け上がり、御嶽山の北側をここ飛騨小坂まで下ってくるコースを走れば、ツーリングやドライブでワインディング三昧しながらグルリと温泉巡りができます。

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【飲 泉】

建物入り口の脇には飲泉できる場所があります。ほんのり鉄の味がする薄い炭酸水を飲んでおきました。便秘症の私に効くかも??

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料金は値上がりしたものの、なくなってしまうには惜しい温泉施設ですので、どうかみなさんもお立ち寄りを。お腹に良い、お肌に良い、そして乱れた自律神経も整う温泉です。

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秋の北信旅☆野沢温泉

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5回目の宿泊となる、野沢温泉村。今さら知ったのですが、村の名称に『温泉』が付くのは野沢だけらしいですね。前回利用した宿はリニューアル後の料金爆上がりに気づいてパス、前々回に泊まった宿はとてもいい宿なのですがご主人の圧がやや強い(松岡修造ばりに暑苦しい)のでパス、その前に泊まった『いけしょう』もお気に入り宿なのですが、今回はより『真湯』に近い宿をということで、また新たにお初の宿を選びました。ちなみに一番最初に泊まった野沢温泉の宿は、初の東北旅の帰り道に観光案内所で紹介してもらいましたが、どこだったのかまったく思い出せません。(遅い時刻からの飛び込み一人客なのに部屋食だなんて申しわけないな)と恐縮していた記憶だけが。

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お宿で荷を解いたらダッシュで素っ裸になって浴衣を身に纏い、徒歩1分の『真湯』にいそいそと向かいます。9年前の夏に外湯全13湯巡りをやってみたのですが、一番印象深かったのがこの『真湯』。以来、野沢温泉の外湯といえばココって感じで訪れています。野沢温泉は総じて激熱なので真夏の外湯13湯巡りはフラフラになりましたが、今回はやや肌寒いくらいの気温が湯上りの心地よさを後押ししてくれそうです。そして、今夏の東北旅で感動した白布温泉の透き通った湯に白く輝く湯の花とは真逆の、黒い湯の花が薄緑色の湯に舞う(ここも掻き混ぜないと気づかない)のが印象的なのもこの『真湯』です。

そんな『真湯』を出て次に向かったのが、13湯イッキ巡りをした際には改装工事中で入れなかった『熊の手洗湯(くまのてあらゆ)』。どうやらここは外湯唯一のぬる湯もあるということで、猫舌ボディの私としては大いに期待して訪れました。

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いいわぁ~。ここはいい!熱湯じゃないです。誰もがフツーに湯に浸かれます。今日は早起きだったし、北信まで走り続けてきたし、熱い『真湯』は気合いを入れての入浴だったけど、ここの湯はじんわりと身体に沁みてきます。これで正真正銘の野沢外湯13湯コンプリートです。

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日本人より外国人のほうが目立つ温泉街をブラブラとしながら、せっかくなので少し離れた『大湯』にも行っとくことにしました。

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『熊の手洗湯』同様、『大湯』にもぬる湯はあるのですが、ここのぬる湯は、例えるならば「ペヤングの極激辛と激辛MAX ENDの差」程度の違い。どちらもフツーに熱湯なのです。湯屋が大きくて風情もあるし、たぶん最も有名な外湯には違いないのですが、『真湯』エリアとは少し離れているし、もうここはいいかなって感じです。

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などと偉そうに書いていますが、もちろん野沢温泉の外湯がどれも地元のみなさんのご厚意で私たちにも解放してもらっていること、肝に銘じております。今回も訪れたのは平日だったこともあって出会うのは地元の方ばかりでしたが、「こんにちは」「こんばんは」と、こちらからきちんと挨拶させていただきました。蔵王温泉の外湯もそうですが、昔は24時間使えた外湯も今は深夜になると施錠されてしまいます。「余所者は入浴禁止!!」なんてことにならぬよう、感謝の気持ちを忘れずに。そして入り口に置かれた賽銭箱のこともお忘れなくデス。

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夕暮れの麻釜(おがま)まで散歩してから、いったん宿へと戻ります。夕食の時間です。

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このお宿のウリは【自然菜食】。夕食も朝食も肉や魚が一切出ないのです。食べるまでは半信半疑&興味津々でしたが、これが実においしくて。豪華で激ウマな宿メシもアリですが、肉と天ぷらと刺身の定番ありがち料理を食べるくらいなら、ここの料理のほうがワクワク感があって楽しいです。食後はけっこう腹パンでしたが、これが不思議と胃もたれしないですし。

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夕食を済ませて部屋に戻ったら、お宿から徒歩30秒のところにある酒屋さんで購入したサッポロビールをプシュッと開けまして、これをグビグビッと呑み干したら「もうちょっと行っときますかぁ〜」と、またまた夜の外湯巡りにでかけるわけで。

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『上寺湯』も、熱いけど良い湯です。ここの源泉は麻釜らしいのですが、『真湯』と『熊の手洗湯』をブレンドしたみたいな泉質(成分表で比較したわけではない)でした。『いけしょう』さんからも近いんです、ここ。

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夜はひっそりとした佇まいの『熊の手洗湯』ですが、宿の女将さん曰く「週末には順番待ちの行列ができることもある」そうです。興醒めですな、それは。

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宿から一番近い『上寺湯』と、その先にある『熊の手洗湯』を交互に。地元の方がいても、特に夜間はしばらく待てば貸切りタイムが訪れるので、特にぬる湯の『熊の手洗湯』は存分に満喫しました。そしてお宿の前を通り過ぎつつ、最後はやっぱり『真湯』へと向かいましょう。

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午後10時。『真湯』を出る頃には大粒の雨が降り始めましたが、宿の駐車スペースは軒下なのでWが雨に濡れることもなく。ありがたいことです。そして、深夜に目を醒ましたら窓の外にはオリオン座がクッキリ。満天の星空でした。

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翌朝も、飽きることなく6時から開く『真湯』へ。心置きなく朝風呂に浸かってきました。どうやら次回も『真湯』『熊の手洗湯』『上寺湯』の3湯を目的に訪れそうです。

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東北旅◆ランドマークと名湯

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[山形県]

過去にも何度か触れていますが、山形蔵王の麓、国道13号線沿いにある思い出の野営地(自動車販売店の洗車機の中)の横を通過するたびに、懐かしさがこみ上げます。で、そのすぐ近くにあってとても印象深いのがこの高層マンションでして。たまたま信号待ちで写真に収めることができました。これ、初めて見たときには(なんでいくらでも広い土地が確保できそうな場所でわざわざ高層マンションなの??)と不思議でしかたなくて、で、気になって調べてみたら、「冬の雪かきの重労働から解放される素晴らしさ」とかなんとかで、なるほどそういう事情もあるのねと。以来、旅の途上で国道13号線を走るたびに、遠方からでもよく見えるこのマンションが、私のランドマークとして定着している次第です。

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ちなみに、山寺の参道で寒ざらし蕎麦のお口直しにと食べたずんだ味のソフトクリームも、これまた凶でした(クドイって)。

山寺を離れ、本日のお宿はいよいよデッシーおすすめの白布温泉です。白布といえば、33年前の初東北ツーリングでの最初の宿泊地でして、以前にも書きましたが、宿の軒先に停めてあったSRX600が夜露に濡れないようにと、畳んだ段ボールとかをかけてくれていた仲居さんを翌朝見てとても感動した、私の大切な大切な思い出の宿があるところなのですが、実は2021年の夏ツーリングで、その同じ宿に30年振りの宿泊を実現していたのです。で、(宿の御主人とも当時のことを色々語り合いたい)などと夢見てでかけたにもかかわらず、いざ泊ってみたらあのときの好印象はどこへやら、《思い出は思い出のままに》のフレーズが頭の中でリフレインしてしまいまして。そんなこんなで、あまりにもガッカリしすぎてここではまったく触れずにいたのですが、その当時、愛知県に帰ってから、デッシーには旅話のひとつとして事の顛末を聞かせていた(愚痴っていた)のです。

そしたら去年だったかに、ヤツが「職場の同期と、白布温泉に行ってきました!サイコーだったッス!」と、ドヤ顔で言うわけですよ。なんだって!!あの白布に!?しっ、しかも、サイコーだと????

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そういう経緯で、この旅の最後を飾るにふさわしい(か、どうか半信半疑のまま)宿として、デッシーのオススメ(当然ですが私の思い出の宿とは別の宿です)を選んでみたわけです。白布、三度目の正直となるのか…と、ほんのりほのかに期待して。

ちなみにデッシー曰く、「食事はあまり期待しないでいただきたい。フツーです、フツー!!普通と言ってもイメージ的に上・中・下があると思うんスけど、なんならここはチューです」「でも、ここの温泉は素晴らしいッス。きっと師匠も感動します。マチガイナイ!!」とのことでした。デッシーも、なんだかんだと東北各地の温泉を巡っていますから、あながち間違ったことは言っていないと信じて、33年前の私の記憶の上書きを、是非ここで!!

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いやはやホント、これは参りました。こんなにも大量の湯の花が湯舟に舞う温泉、初体験です。濁り湯ではないので、透明な温泉の底に沈殿している湯の花が、まるで御影石の模様のようにはっきりと見えているのですが、湯を掻き混ぜたとたん、大小さまざまな湯の花が踊る踊る!舞う舞う!

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まるで雪が舞う万華鏡の中に裸で入っているかのような美しさでした。身体にまとわりつく湯の花を愛でながら、ずっと「スゲェー」「うわっ、スゲェ~!!」って叫んでいましたから、昼間の山寺での歩き疲れもすっかり吹き飛んで(凶は忘れないけど)、湯の花に興奮し過ぎた疲れがついには湯あたりのようにどっと襲ってくる始末。

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以前、旅行サイトの口コミ欄でも話題になったじゃないですか。湯の花を見て「掃除してない!」とか「湯が汚かった」とか書きこむバカがいると。「ゴミが浮いていた」って口コミに至っては「ゴミは、湯の花も知らないおまえのほうだ」ってことでずいぶん笑い者になっていましたが、この温泉の湯の花なら、誰も汚れだとは思わないのではないでしょうか。それくらい美しいのです。

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ちなみに食事は、デッシーの言っていたとおり極々普通でした。苦手な鯉が出てきたのがちょっとねぇ~…くらい。

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帰宅後、改めて33年前のアルバムを開いてみました。まだウインドウズ95もなければ、スマホもデジカメも存在しない時代ですから、フィルムで撮った写真の枚数はほんのわずかで、もしかしたら2000年に発生した白布温泉火災以前の、茅葺屋根の原風景が一枚くらい撮れているのではと期待したのですが、片隅にも写っていませんでした。代わりに当時の領収書が挟んであったので開いてみたら、33年前の宿代が14,000円でした。あのときの私は、夕方近くの飛び込み独り客でしたからやや割高だったのかもしれませんが、それにしても今どきの温泉宿の価格と比較しても遜色ない価格なので驚きました。当時ならツーリングで1万円以上の宿に泊まるなどという贅沢は自主規制&絶対禁止でしたから、きっと初めての東北の温泉宿で気持ちが高揚していたのでしょう。白布温泉の思い出ぽろぽろ。上書き完了です。デッシーは近々、同期と秋田県の温泉巡り旅にでかけるらしいので、また新たなオススメ宿の現地調査結果を聞かせてくれることでしょう。

それにしても今回の旅、温泉についてちょっと思うところが。今までも自噴泉とか、源泉かけ流しとか、趣きのある建屋やロケーションとかには拘ってきましたが、今回のように湯そのものが美しいと感じたことは一度もなかったなと。そこで、湯そのものが強く印象に残った温泉ってどこだっけ?と、記憶を辿ってみると、≪長野 白骨温泉・泡の湯 内湯源泉≫、≪長野 田沢温泉・有乳湯≫、≪鹿児島 湯川内温泉・かじか荘≫、≪秋田 玉川温泉・大浴場源泉≫、≪宮城 中山平温泉・琢ひで≫≪青森 蔦温泉≫。あと身体にはちょっとキツいけど≪群馬 万座温泉≫くらい。思い出せるのは、たぶんこの7湯。今回の白布の湯が加わっても8湯ですね。う~~~ん…「いい湯だなっ♪」って、ホントはどういうことを言うのでしょう??

帰宅してから、20年ほど前に読んだ『温泉教授・松田忠徳の新日本百名湯』を本棚から取り出して目を通してみることに。どんな温泉が紹介されていたのかを改めて見直したかったのですが、そんなことよりも、《まえがき》に書かれた言葉に心を奪われてしまいました。ちょっと長いですけど、ここに紹介しておきます。

【湯浴みの原点は湯治 ~こころの湯浴みを楽しむ~】

私の住む札幌市の郊外に「豊平峡温泉」という日帰り温泉施設が一軒宿風に立っている。190万都市には場違いと思えるバラック風の質素な外観である。ところがここの経営者は温泉の生命である湯質にとことんこだわっている。"源泉100%かけ流し"にもかかわらず、内風呂や北海道的スケールの大露天風呂の温度管理が行き届いていて、一時間でも二時間でもゆっくり浸かっていられるのだ。

わたしは豊平峡を大雪山中の秘湯に匹敵する一級の湯質と評価しているのだが、何よりも嬉しいのは入浴客の60%を占める若い男女がこのことを直感的に理解しているらしいことである。サウナもバイブラバスも無く、施設的には公共温泉に比べれば月とスッポン程の差があり、料金も二倍は髙い。ところがここの入浴客はじつに贅沢な風呂の入り方を楽しんでいる。それは頭や体を洗うことよりも心を洗うことを優先させているふしがあるからだ。

わたしたちはなぜ、温泉に行くのか。体を洗うだけなら家庭風呂で十分なはずだ。なのにわたしたちははるばる北海道や九州の温泉に行き、洗い場のシャワーに直行している。いつから日本人はそんなに貧しくなったのだろうか。飛行機代や新幹線代をかけて2、3万円もの宿代を払いながら、家にいる時と同じように頭を洗い体を流している。ふんだんに湯が使えることに喜びを感じているのだろうか。非日常を求めて旅に出たのにわたしたちの頭そのものが日常のままだから、風呂の入り方すら切り替えられないでいる。環境や相手にばかり非日常性を求めている。

「温泉の原点は湯治である」と心ある経営者はいう。湯質や周囲の環境を大事にしたいということだろう。この言葉の意味を今、入浴者こそが考える必要がありそうだ。「温泉の原点は湯治だ」。ならばわたしたちは湯治の流儀を思い出したらいい。湯治場で頭や体を洗い流しているせわしい構図は思い浮かばないはずだ。ゆったり湯に浸かったり、洗い場の床に横になったり、会話を楽しんだり…。そこには日常にはない贅沢な時間が漂っているはずだ。手始めに温泉に行って洗わないことの贅沢さを堪能してほしい。心身を清浄にすることが豊かさにつながることを、わたしたちの祖先は古来知ってきたはずだ。豊平峡のような一級の温泉とやすらぎの雰囲気が、若い人たちにシャワーに向かうことを忘れさせてしまった。

露天風呂にまでシャワーを求めないでほしい。わたしたちの心の貧しさが、余裕の無さが、これまでどれだけの宿をつまらなくしてきたか思い出してほしい。"温泉力"を秘めた本物の温泉は、世代を超えて日本人の温泉DNAのようなものをよみがえらせてくれるはずだ。さあ、"こころの湯浴み"にでかけよう。

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東北旅◆福田パンと秘湯

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[岩手県・宮城県]

翌朝は早めに起きて準備万端、朝からプチウォーキングにでかけます。

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おめあては、あの大谷翔平選手も食べていたという『福田パン』のコッペパン。7時のオープンに合わせて到着したのに、店の前にはもうすでに数名が並んでいます。

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出張のお土産なのか、ものすごい量を注文している男性もいましたし、順番が来たら好みの具材をチョイスして申告すると目の前で作ってくれるというサブウェイのようなシステムですから、店内はずいぶんノンビリとした雰囲気です。タクシーで乗りつけた女性二人組は待ちきれずに列を離れて去っていきました。

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ピーナッツバターと、たまごと、ダブルソーセージ。せっかくだからと欲張って3個も買ってしまいましたが、宿に戻っていざ食べ始めてみると、とにかくデカいし重い!これはヘビーだわぁ~。コンビニで買うコッペパンのイメージなら1個でも充分でした。でも、どれもホントにおいしかった。これは来た甲斐、並んだ甲斐がありました。コッペパンで腹パンです。

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国道4号線で宮城県まで南下したら、どうやらあの高政の蒲鉾が手に入るらしいと聞きつけた『ヨークベニマル』を探します。宮城入り早々の一軒目で見つけました、いつも三陸女川の直営店で買う大好きな高政の笹蒲鉾。今回は、とある事情によりいつもの≪吉次≫ではなく≪石持≫でしたが、これを昼メシ代わりに2本、コッペパンの残りとともに。どちらもまいうーです。

今宵は、いつものお宿。夕食が食べ切れないくらいの量なので、昼メシは軽めでちょうどよいのです。なんなら昼メシ抜きでもいいくらい。

お宿には午後3時に到着。前回訪れたのが2年前。そのときはちょうど旅に出る前にコロナに罹っていて治るのか?行けるか?と悩ましい状況だったのですが、今回、部屋に通されて早々に「コロナ、その後大丈夫でしたか!?」「あれからいらっしゃらないからどうしているかと心配で…」と声をかけていただきまして。当の本人は、あのときそんなことを話していたなんてことをすっかり忘れているものですから、申しわけないくらいキョトンとしてしまいました。そんなにご心配いただいて恐縮至極にございます。コロナの後遺症は大丈夫ですが、今後は、自分が言ったことをすっかり忘れてしまうワタクシのことを心配してもらわねばならぬのかもしれません。そんなあなたに会えるの(と、高倉健似…ではないらしいアキラ料理長)が楽しみで、こうして遠路はるばるやってくるのです。ちょっと調べてみたら、アキラ料理長の料理を堪能するのは、これでもう9回目。我ながら、贅沢だなと思います。

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私的には、ここはまさに完璧なお宿です。残念ながら今回は連泊ではありませんでしたが、前回再建中だった新湯にも浸かれましたし、いつものおいしい料理の数々も堪能しました。またいつか。あんなにも健康を気遣ってもらって申しわけなかったので、次回は「あれまぁ~、ずいぶんとお元気そうで」と笑ってもらえるよう、小太りメタボリックに身体を育ててから行きましょうかね??

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東北旅◆のっけ丼と玉川温泉

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[青森県・秋田県]

早起きして、徒歩で『青森魚菜センター』まで。のっけ丼がめあてです。北海道ツーリングの勝手丼みたいなやつですね。

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ちょうど開店(開場かな?)時刻の7時に到着しましたが、出張族御一行様がすでにゾロゾロと並んでいたのでその最後尾に。2,000円分のチケットを購入して市場の中を巡るシステムです。観光客向けでしょうし、特にこれと言って新鮮!旨し!という感動はありませんでしたが、まぁ~、これも話のネタですね。外国人観光客なんかは喜びそうです。

さて、二度目の青森市も満喫しましたので離れます。本日は、ここから次の宿泊地である盛岡市内へと向かうのですが、その前にどこか一か所立ち寄りたいと、奥入瀬渓流と玉川温泉を天秤にかけ、あの爽やかさよりもあのヒリヒリ感の記憶が勝りましたので、いざ、玉川へ。

青森中央インターから高速道路をひた走り、鹿角八幡平インター経由で2時間。懐かしの玉川温泉にやってきました。訪れるのはこれで3度目ですが、休日に訪れると渋滞していた下り坂の手前には、新たに有料駐車場が設けられていました。これは正解ですね。奥の散策路一帯にゴザを敷いて勝手気ままな地熱岩盤浴をしている人が大勢いる(ガンが治ると評判になって全国から集まってくる)ので、こうでもしないと宿の駐車場が一日中埋まってしまって日帰り入浴が困難です。

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有名な玉川温泉は、強酸性の温泉です。ヒバの木で建てられた薄暗い大浴場は、初めて立ち入ると思わず「おぉ~~」と声が出るほど趣きがあります。今回も、ヒリヒリMAXの源泉100%湯のみにひたすら浸かり続けて、(えっ!?こんなとこやあんなとこがヒリヒリ??)と我が裸体の傷み具合を実感しました。屋内岩盤浴も体験してみたかったのですが、完全要予約と案内がされていたので断念。

ここ玉川温泉は以前、「廃業の危機にある」と報じられて案じておりましたが、今も賑やかに営業を継続されていて安心しました。日帰り入浴代800円&駐車場代200円で、強酸性の湯をすてきな大浴場で堪能することができます。噂ではあの星野リゾートが触手を伸ばしているという話もありますから、オシャレ&高級な旅館へと生まれ変わる前に、ぜひ、一度おでかけください。

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玉川温泉の湯を満喫したら麓の田沢湖へと下り、昼メシは味噌ラーメン。普段はあんまり選ばないんですけどね、味噌味のラーメン。おろしニンニクのパンチに釣られてしまいました。

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食べ終えたら、あとは秋田県から岩手県に向けて国道46号線を東に走り、ノンビリと盛岡市に向かうだけです。

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東北旅◆イカ尽くしと不老不死

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[青森県]

途中、右手を行く五能線の列車とずっと並走、左手に広がる青い海を眺め、身を乗り出すようにして正面の青い空を見上げながら、あまりにもうれしくて、お笑いの小峠ふうに叫びます。「なんて日だっ!!」

秋田から青森へと県を跨いだ(コロナ騒動のせいでイヤな響きに感じる)直後の海岸沿い、須郷岬の断崖上にポツンとある『福寿草』に立ち寄って、イカづくし定食を注文しました。ツーリングマップルにも載っています。朝から営業がウリのようですが、午前10時、あまりヤル気を感じない(たまたまか?)お店でした。写真は飾られていましたが、実際のイカの天日干し風景も見てみたかった。

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イカづくし定食を食べ終えて30分ほどで、あの有名な不老不死温泉に到着。大昔から『アウトライダー』誌で見ていましたし、TV番組でもちょいちょい登場する露天風呂です。【東北・一度は行っておきたい】シリーズのひとつでしたが、ついに達成です。

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海沿いの露天風呂は、混浴と女性専用にわかれています。いざ混浴に入ってみると、すでに7名ほどのおっさんが集ってさほど広くはない丸い湯舟で輪になっているので、目のやり場に困ります。(女性待ちのワニならキモいな)と思いつつ、茶褐色の湯を両足でそっとかきわけてその真ん中を横断。海側の岩場に上がって座りこみ、素っ裸で汐風に吹かれながら、大股開きスタイルでずっと海とカモメを眺めていました。ほとんど温泉には浸からず、絶景だけを堪能です。温泉ザンマイを始める前は露天風呂サイコーな人間だったので「また来たい!!」と感動したかもしれませんが、特に東北各地の秘湯を満喫するようになった今、露天風呂よりも鄙びた内湯にこそ魅力を感じてしまう身体になっているので、ここ不老不死温泉も再訪したくなるほどでは…でした。ここで水平線の彼方に沈んでいく夕日を眺めていたら、また違う感想だったのかもしれませんが。いずれにしても、《行ってみなきゃわからないし語れないでしょ》主義者なので、ここを旅することができた自分にこそ満足しておきます。

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