RICOH GRⅢx
2月上旬からの最強寒波襲来で、観測史上最多の積雪量となっていた会津若松。昨年は絵ろうそく祭りを楽しみましたし、冬の会津若松にはもう何度も訪れていますが、全国ニュースで報じられていたとおり、今冬はとんでもない状況でした。より日本海に近かった北方の山形県よりも、この市街地での雪道走行に悪戦苦闘することに。いやはや、どっと疲れました。

除雪作業で迂回を余儀なくされ、どのあたりを走っているのかよくわからなくなりながらも、なんとか道の駅『ばんだい』まで。ここも雪に埋もれていますが、駐車場はきちんと除雪されていたので、暖かい館内でホッとひと息でした。

ここは毎回楽しませてくれるので、いつも立ち寄るのが楽しみです。モンベルや、すぐ近くにあるカメラ&レンズメーカーSIGMAの展示販売も。ドリップコーヒーやネコのおやつなどを買い求めました。

いつもなら遠くから見えているあの巨大な白い観音像も、一面の銀世界に溶け込み霞んでいて、すぐ真横を通過するまで気づきませんでした。ほどなくして、アチコチで渋滞が酷いことになっている会津若松市に突入。さて、ここからが極悪です。とりあえず、いつものように『柏屋』で買い物を済ませ、日本酒買い出しのために『渡辺宗太商店』へ移動しようとしましたが、住宅街に入ったとたん、スタックしたトラックに阻まれて危うく共倒れしそうに。ヒィーヒィー言いながら、悪さをするトラクションコントロールをOFFにしてなんとか脱出。まったく除雪されていない住宅街の路地に(ヤベェ~ぞ、こりぁ)と思いながら宗太さんを諦め、なかなか進まない渋滞を我慢しつつ、会津若松駅の南を抜けて七日町方面へ向かうことに。

あの当時、踏切から会津若松駅の南側に抜け、『フジグランドホテル』前の交差点を通過した人ならわかっていただけると思います。酷かった!すれ違う渋滞の列から一台ずつ、交互に、走行ラインをよく考えてから突入しますが、まるでトライアルの大会でセクションインを待つ心境。こうなると、最低地上高の低さがツラい。許されるものなら歩いて下見したかったです。鉄道も動いていないのに、踏切越えの渋滞の列がなかなか進まないのもこれが原因でした。除雪されぬまま踏み固められて凸凹に陥没して凍った道を、事故らないように、スタックしないように。すれ違う軽自動車のおばちゃんも、必死の形相でガコンガコンと飛び跳ねながら走り抜けますが、その周辺では、まるで面白いアトラクションでも眺めるように何人もの見物人が。途中で前に入れてあげた軽ジムニーのドライバーのことが心底羨ましかったです。

ようやく到着した七日町も渋滞&凸凹。目指したバーガーショップもやっておらず、疲れも倍増です。クルマをコインパーキングに停めたままにして、『田季野』まで歩くことにしました。

交通量がある市街地なので、カチカチに凍った積雪をみんながスタッドレスタイヤでツルツルに磨き上げ、深い溝や穴を設けます。すると、軽自動車は上下に飛び跳ね、パネルトラックは左右にあり得ない角度まで傾き、車高が高くないクルマは前後にガコンガコンと底打ちしながら走るアトラクションロードに。これにはホントに参りました。会津若松市は「もうすでに今年度の除雪費は底をついた」と2月早々には発表していましたが、近隣の猪苗代町や喜多方市ではここまで酷い状況には遭遇しなかったので、雪の積もり始めたタイミングでの除雪対応の差なんでしょうね。歩道も埋もれて使えないし、片側二車線の国道も除雪した雪を積み上げて一車線しか走れないし、駅前では、徒歩での買い出しと思しき高齢者が荷物を雪の上に投げ出し疲労困憊のありさまで座り込んでいましたし、今回は、大好きな会津若松の意外な一面を見た気がしました。




それでも徒歩が一番安全とばかりに、なんとか『田季野』まで歩き、今宵の晩メシとなる輪箱飯をテイクアウト。途中、(もしかしたら会えるかも)と、開店前のいつもの居酒屋にも立ち寄ってみましたが、「大将はちょっと出かけてます」とのことで残念ながら…でした。もう『渡辺宗太商店』も諦めて、近くの『植木屋』で日本酒の買い出しを済ませちゃいます。このあとも、クルマを停めてあった七日町から今宵の宿がある東山温泉までの間、会津若松市内を横断しながら、愛車の底をガコンガコン言わせて凍った凸凹道を走り抜けました。壊れるってば。


手前の会津武家屋敷に立ち寄って【長久保のしそ巻き】を購入してから、これまた深い穴ボコだらけの凍結路ですれ違いも困難な東山の温泉街の狭い道へ。いつも停めている駐車場へと向かうと、「ここはスタックするので」と別の場所を案内されました。ヤレヤレ…です。荷を解いて、酔っ払いながらおいしい輪箱飯を食べ終えたら、さっそく自噴泉に浸かって一時間近くもマッタリ。今日一日の想定外な疲労を癒します。前日まで二泊で酸性の湯に浸かっていたので、東山温泉の湯の柔らかいことったら、もう。朝寝朝酒朝湯が大好きでぇ~♪の小原庄助さんしときましょう。


翌朝は快晴。(またあの街中を走るのはイヤだなぁ~)と躊躇しましたが、青空に映える雪の鶴ヶ城を見ずに帰るのはさすがにもったいないと思い、再び阿鼻叫喚の会津若松市街地へと突入することにしました。