RICOH GR DIGITAL Ⅱ
北のエリアが雪(と、融雪剤)に覆われてしまうこの季節になると走りに行っとく険道19号。国道の19号で岐阜県入りし、いつもなら土岐のアウトレット脇を通過しつつ素直にアプローチするところ、本日は〈いつもと違う道〉をなるべく選ぼうと考えて、まずは瑞浪市内の交差点でテキトーに右折してやみくもに山へと向かいました。見慣れない景色に期待したものの、やがて(アレ?この道ってたしか…??)でたちまちいつもの県道66号に合流。40年以上も険道や白道を走りまわっていると、なかなか初めての道には出会えません。
薄曇りの本日、気温は5℃。とりあえず休憩しようと、静まり返った小里川ダムの道の駅へ。ズラリと並んでいるのは枯れ葉マークのクルマばかりで、単車はゼロ。
個人的にはもはや猛暑酷暑の真夏はツーリングのベストシーズンではないし、そのぶん「乗るなら夏より冬でしょ!」の気分です。ただ、無理して凍えながらの300kmツーリングを敢行すれば、「やっぱ、冬は辛いわ」とウンザリ感マシマシでなおさら乗らなくなってしまうので、前日の天気予報をよくチェックして風のない日を選び(これ大事!風速1mで体感温度は1℃下がる)、100kmくらいのツーリングを午前10時から午後3時くらいまでに楽しんでおけば、「あぁ~、また走りに行きたいかも」という気分にもなろうというものです。

ダムを渡り、国道363号から県道109号へと逸れて、山の中で岐阜と愛知の県境を行ったり来たりしながら県道20号へ。


20号から19号へと入ってからも、山の中の分岐で走ったことのない道を選んでは「ここはドコ??」の繰り返しです。ようやく現れたひと気のない集落にホッとしながら山を駆け降りますが、どこの集落でも必ず遭遇したのが郵便局員。あちらこちらで6台くらいとすれ違いましたが、こんな山の中まで!?…というような朽ち果てかけた限界集落エリアを、寒いのに黙々とバイクや軽バンで配達しています。ホント、おつかれさまです。新鮮な道を求めて彷徨い、何本かは見つけたものの、たぶんわざわざまた走ることはないだろうなという道ばかりでした。でも、もしも自分がこのエリアの郵便局員だったら、毎日走り回るのが楽しくて仕方ないかもしれません。

帰路は国道363号経由で、多治見へと下る県道13号を。ちょうど頭上を東海環状自動車道が交差するあたりの路肩には、『不動滝』の看板があります。以前からずっと気になっていたので、ちょっと寄ってみることにしました。一本道を奥へと上っていくと、行き止まりに大きな堰堤があります。(まさか、コレぢゃないよね?)と訝しく思いながらWを降りて、堰堤に沿ってのびる急な階段をヒィーヒィーゼェーゼェー言いながら登っていけば、そこには遊歩道のような小路が。しかし、(ハハァ~ン!この奥にあるのね)と進んでいくとやがて行き止まり。誰もいない山の中で「嘘だろ!?滝って、やっぱあの堰堤のことなの??」と憤慨しながら、来た道をトボトボと戻ります。ちなみに堰堤の壁面にはシュールな壁画が描かれています。一見、爽やかな青春のワンシーンぽいんですが、なぜだかわからないけど、どこか不気味。見れば見るほど、なんか怖い。ココはいったい…!?

(こんなところに用はない)と行き止まりをUターンして下り始めると、来るときには見えなかった『不動の滝』の看板が。一瞬(もういいって!どぉーせ堰堤だろ??)と思ったのですが、なにやら川のほとりへと続く踏み跡が。
ありました、真上にある堰堤よりも落差が小さい『不動の滝』。タキったわりにはそんなに感動的でもなく、そもそもいいかげんな案内で余分なウォーキングを強いられていたので、満足感はゼロでした。でもここ、丑三つ時の肝試しには最適かも。

まぁ~、常々気にはなっていたのでヨシとします。あとは、よく冷えた愛岐道路を走って愛知県入りで終了です。