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2025年1月

NHK『坂の上の雲』

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『アウトサイダー』を読み終えた時点でしばしのスティーヴン・キング断ちを決心して、司馬遼太郎の『坂の上の雲』を約30年ぶりに読み始めました。今現在、NHKにて放映されているテレビ版を全話観終えてからにしようと思っていたのですが、辛抱堪らず。全8巻ですので、しばらくキングは忘れてこれにのめり込みます。

旅順要塞攻防のシーンで『侍タイムスリッパー』山口馬木也が登場して「おぉ~!」と。うれしくなって調べたら、大河ドラマ『麒麟がくる』『鎌倉殿の13人』にも出演していたとのことですから、この方の演技は観ていたわけですな、今までも。

それにしても、このNHK版『坂の上の雲』。一話あたりの製作費が2億円だったとも言われていて、たしかに映像のクオリティの高さがそこらの映画よりもうんと上で驚きます。原作が大好きなだけに、「NHK?どぉーせチープなドラマにしちゃったんでしょ?」と侮ってリアルタイムで観なかったことを反省しつつ、今回の再放送を真剣視聴中です。

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横谷峡の鶏鳴滝&紅葉滝

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気温は0℃。雪がちらついていて極寒です。もちろん、こんな日には誰もいませんし、ヤマビルも地中に潜って寝ていることでしょう。今回は、鶏鳴滝と紅葉滝をカシオのZR3000でタキってみました。

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鶏鳴滝(けいめいたき)

まずは、落差33mの鶏鳴滝。あたり一面の積雪を期待していたのですが、薄っすら雪化粧程度でした。この寒がりヤローが一大決心でやってきたのに、う~む、残念です。

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アレ?もう一段下から眺められる??

遊歩道を戻る途中で気づきました。たぶん、いつもは草木に覆われて見えていなかったんでしょう。折れて行く手を塞いでいる大きな枝をどけながら、踏み跡を辿ってドロドロの斜面を降りてみます。本日は、ちゃんとグローブ&ブーツを身に着けているので大丈夫(?)です。

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おぉ~!!??鶏鳴滝にこの角度からの眺望があるとは知りませんでした。渓流釣りや沢登りを趣味にしている人なら、常にこんな景色に出会えるんでしょうね。

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鳥のさえずりさえなく、静寂がすぎる雪景色。(岩の向こうから半透明のプレデターが出てきそう…)なんておバカな妄想が、ふと頭をよぎります。もちろん、熊も勘弁してほしいです。でも昨年末、喜多方の民家に上がり込んだ熊がコタツに入っていたというニュースを見て思いました。熊が暮らす山に勝手に入っているのは、人間のほうだよな…って。

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感動のタッキーを済ませたら、三脚を畳みながら(どこから登ろうか?)と上を見上げつつ、降りてきた土手を引き返します。冷たくてツルツルと滑る木の根や岩肌を掴みながら気をつけて登らないと、足元もヌタヌタのズルズルなので滑り落ちます。グローブを持参して正解でした。

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紅葉滝(もみじたき)

続いては、落差9mの紅葉滝。いったんは、次の二見滝や一番下にある白滝に向かって歩き出しましたが、帰りの坂道が億劫になったので途中から引き返しました。一面の銀世界だったら、ピクチャーハイ(?)になって頑張ったんでしょうけど。

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コンデジと滝の相性

古いZR3000でも、満足のいく写真が撮れました。こいつは1/1.7型の撮像素子を搭載していますが、やはり画質はそこそこ。でも、換算25~300mmのレンズが便利だなというシーンもありますし、角度を変えることのできる可動式液晶モニターも、足場の悪い滝壺周辺で屈みこむときなどに構図が決めやすいです。これ、どちらも「あったらいいな、GRⅢxにも」ですけど、もちろんリコーがそんな無粋なことをするわけもなく、手持ちのカメラをこうして使い分けるしかないです。でもまぁ~、でかいカメラとでかいレンズとでかい三脚を抱えてタキるとこうはいかないってくらい、鎖場を降りるときも岩場を飛び移るときも身軽ですから、今さらミラーレスとかに戻る気はないです。「カメラが趣味」ではなく、「写真が趣味」なので。

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アウトサイダー

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2018年に本国で刊行。日本では2021年に単行本、そしてこの文庫版はキングの作家デビュー50周年記念の帯とともに、2024年初頭に出版されています。すでに読み終えていた『ミスター・メルセデス』『ファインダーズ・キーパーズ』『任務の終わりに』の三部作にも繋がる物語だと知って、当初は(もうあのシリーズはカンベンかなぁ~…)と読まないつもりでしたが、キング中毒患者たるワタクシ、それでもついつい手を出してしまいました。

上巻では、カバー帯にもある【完璧な証拠と完璧なアリバイのせめぎ合い】にたちまち吸い込まれました。大昔に読み耽ったエラリー・クイーンをあらためて読んでみたいという衝動にかられるくらい、物語は本格ミステリーの様相で進行していきます。2014年の『ミスター・メルセデス』がアメリカ探偵作家クラブ賞を受賞したことに気をよくしたキングが、「よぉ~し!!それならば!!」と読者があっと驚くトリックを用意してくれたのか?もしかして大どんでん返しの真犯人が??などと勘違いしてしまうほどに推理小説としてのテイストが満載なのですが、そこはなんといってもモダンホラーの帝王さまですから、このミステリーの主役だとばかり思っていた人物が冤罪の疑い晴れぬままに悲惨な最期を遂げ、なんだか怪しい雰囲気だなぁ~という中盤あたりに『メルセデス』三部作で活躍したホリーが登場することで、物語は一気にいつものアレに突入。でも、『メルセデス』三部作のアレよりも、こちらのアレのほうがシンプルで好きかも…ということで邪悪なドッペルゲンガー、夢中で読み終えました。それにしても、今回読んだこの作品が世に送り出されたのが7年前。『シャイニング』や『呪われた町』を夢中で読んでいたのは、もうかれこれ30年以上も前。読んでみようかな?あの頃読んだ作品ももう一度。改めて読むなら、私がずっとキングの最高傑作だと思いこんでいる『呪われた町』ですが、さて、どう感じることやら。

ところでこの物語にあのホッジズ本人は登場しませんが、それでもあのシリーズらしい名フレーズは本作でも。

  喫煙者は

  一時停止ボタンを押すことはあれ、

  停止ボタンを押すことはめったにない

たっ、たしかに…

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復活のコンフォートブーツ

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なんと、廃番となっていたコンフォートブーツが復活したようです。私が、若いころのブーツイン・スタイル(ブーツのシルエットはスリムなので当然ブーツアウトでもOK)に懐かしさをおぼえ、久しぶりに購入したのがもうかれこれ5年前のことですが、クシタニのド定番商品だと思っていたこのブーツが、その数年後にあっさりとカタログ落ちしたときはかなりの衝撃でした。

今回は、新たに製造を請け負う別の業者さんが見つかったということですね。でも、実は革製品として過剰なまでに施されていたという熟練技や丁寧な作り込みを失った状態での復活で新価格58,000円というのは、やはり若干モヤモヤするわけで(前モデルは41,800円)…。いっそ、前後のシャーリングとそれに付随する防水フィルムを廃止して、もうちょっと価格を抑えてもよかったのではないでしょうか。サイドのクシタニマークには思い入れが強い私ですが、たぶん今なら再購入を諦めていたと思います。

まさかの特需を生んだ『令和のバイクブーム』(バイク用品店もさぞ儲かったことでしょう)もどうやらひと段落したみたいですが、今、ヘルメット・グローブ・ブーツ・ジャケットを買い揃えようとすれば、15万円を軽く超えますでしょうか。若い人たちはここからさらに、有象無象のユーチューバーに洗脳されて高額なインカムやプロテクター、電熱ウェアの類にもバンバンお金をかけているでしょうから、バイクの購入費以外にも30万円くらいの初期投資が必要でしょう。これでは、趣味としてやっていくのもたいへんです。業界としては、今後も買い替え需要をアテにするでしょうが、そろそろ…となるであろう5年後くらいのタイミングで逆にバイクから降りてしまう人が続出するだろうと、私は予想しています。

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塩豚角煮ジンジャーカレー

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「楽しくなければテレビじゃない!」のフジテレビとその社員のゴミっぷりが日本中から笑われている今このときに、よりによって『ボクも楽しい日本を目指す!』と語ってしまう石破総理のセンスのなさときたら。フジテレビなんてどうでもいいのですが、日本の総理大臣はどうかまともであってほしいものです。もしかしてイシパンって呼ばれたかった??

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さてさて。

「一年半寝かせた!」などと煽っていた、ココイチの限定カレーを食べてきました。よくよく調べてみたらタレントとのコラボ企画らしく、なんだかどうでもいいような気もしてきましたが、まぁ~せっかくなので。

いつもどおりの辛さで注文しましたが、生姜が効いてくるのか、いきなりけっこう辛めです。肉は角煮というよりも、柔らかくてさっぱりとした豚肉。なかなかおいしかったですけど、食後も口の周りがヒリヒリ。ちなみに創業祭スプーンは当たりませんでした。チッ!!

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プリウス戦闘機の考察

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なぜかプリウスが…

かなり以前から、我が家ではトヨタが世界に誇る第三世代戦闘機(3代目プリウス)を一機保有しています。義弟が海外赴任の際に置き土産として託していったものでして、代わりに当時保有していた我が家の日産ノートを売却し、その代金を義弟に餞別として渡した次第です。以来、ずっとこの第三世代戦闘機を保有しているわけですが、私はというと、初めて運転した日からこいつをとことん避けるようになったものですから、もっぱら家族が使うクルマとして稼働中です。

トヨタディーラーの罪深さ

さて、そんな第三世代戦闘機(別名:プリウスミサイル)。乗りたくないものの、年に数回は渋々運転する機会がやってきます。そして、運転席に座るたびに想像します。(こんな厄介なクルマを「補助金がつくからお値打ちです!」とか「燃費がいいからお得です!」などとセールストークで騙して、トヨタは高齢者にバンバン売りつけていたのだな)と。私は世の中の大半のドライバーよりはかなり多くの車種に乗ってきたと思っていますし、日本国内におけるすべての車両を運転可能ですが、いざ、久しぶりにプリウスに乗ろうとすると、バスやトラック、フォークリフトよりも自身の動作に頭を使います。普通乗用車のくせに直観的に動かせない、そんな奇妙な操作性なのです。

最強同士の邂逅

運転にはそれなりに慣れているはずの全国の高齢者がミサイルを発射してしまうのは、エンジンをスタートしてシフトをDレンジに入れ走り出すまでの、あの何とも言えない違和感が原因だと思うのです。アクセルをそっと踏んでみて初めて、前に(もしくは後ろに)動くことが確かめられるあの不安な瞬間。スタートボタンの位置しかり、Pボタンと足踏みサイドブレーキのイメージ重複しかり、暗号が描かれたシフトレバーやエコ情報が幅を利かすメーターパネル、そして、始動したという感覚をドライバーの身体に伝えない車体も。現行プリウスの操作性は知りません(興味もない)が、シートに座り両手両足を広げて「えぇ~~とっ!?まずは??」と眺めてしまう、そんなクルマがこの第三世代戦闘機です。だから、クルマに対して操作性の良し悪しよりもお値打ち感を求めるタイプのドライバーと、このプリウス第三世代戦闘機の組み合わせというのは、必然的に「最恐にして最狂」だったわけです。

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たまにはリンガーハットにも

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ちゃんぽんにテーブル備えつけの柚子こしょうを投入してみたら、なかなかパンチが効いておりました。合いますね。ウマい!!

久しぶりに立ち寄ったのですが、想像していたよりも繁盛していて安心しました。2019年以降の値上げとコロナ騒動の影響で〈リンガーハットの経営が危ない〉という論調の経済記事を見ると心配になります。ワタクシ的長崎ちゃんぽんと言えば、栄の『たなべ』か『リンガーハット』なので。

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馬籠宿にて

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中山道 馬籠宿にて

延べ530kmの中山道六十九次にあって、43番目の宿場町となるのが馬籠宿。ちなみに、ここからさらに関が原へと向かう47番目の宿場が、今、リニア工事の影響で地盤沈下が報じられている大湫宿となります。

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前日に電話したところご主人が出られて、「今日は休んでるんだわ。明日ももしかしたら休むかも。う~ん、娘夫婦次第かなぁ~…」とのことでしたが、ダメ元で出かけてみました。

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うれしいことに営業中。無事にもり蕎麦をいただくことができました。ごちそうさまでした。馬籠にはオシャレな蕎麦屋もオープンしていますし、昔ながらの蕎麦屋なら他にも数軒あるのですが、個人的にはここ一択です。立ち寄る五平餅の店も決まっているのですが、残念ながら本日はお休みでした。

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さすがに秋ほどの賑わいはなく、みぞれの降る中、外国人観光客もさすがにいつも(?)の半袖Tシャツ&ショートパンツ姿じゃなくて、しっかりとロングコートを纏って宿場の坂道を散策していました。こうしたインバウンドで賑わう観光地を訪れると、寒さに慣れた北欧の人なんでしょうか、なんでそんな薄着でいられるの??って外国人観光客をよく見かけますが、寒がりな私には彼らのいで立ちが裸に見えます。

 

気軽に携帯する(できる)カメラ

最近、あえてリコーのGR DIGITAL Ⅱを持ち出すようにしていたのですが、そういえばカシオのZR3000も…ということで。道具は使ってあげなくちゃですもんね。なんでも、パナソニックが久々にコンデジTZ-99を発売するらしいです。今はどのメーカーにも無いんですよね、お手頃価格のコンデジが。だから、パナのこの新機種が売れることを祈っていますし、もしもこのZR3000が壊れたら…の選択肢があるのもありがたいことです。ただ、納期一年待ちとか直販の抽選販売だけとかはやめてほしい、ホント。年末から年始にかけて、試しに二度ほどGRⅢ狙いでメーカー公式販売サイトの抽選に応募してみましたが、ことごとくハズレました。カメラ販売店でカメラが買えないなんて、ホント、おかしな世の中になったものです。

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kaedearの空気入れ

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kaedear(カエディア)の充電式電動モバイルコンプレッサーKDR-AP1

購入してみました。気にはなっていたんです、ずっと。でも、20年くらいはもう優に使っているであろう、ラフ&ロードの手動ポンプ式空気入れでも充分間に合ってるしなぁ~という思いがあって、なかなか踏み切れず。ただ、年末にスタッドレスタイヤへと交換したあと、いつものようにエア補充のためにわざわざガソリンスタンドに行くのが面倒になり、空気入れを使って頑張ってポンピングしたら、そこはホレ、半年も放置してあるタイヤってけっこう空気圧が下がっているわけで、4本入れ終わる頃にはヘトヘトで。で、まぁ~、ウチにあるクルマ2台と単車1台をまとめて面倒みるのに、お試しで買ってみるか…と踏ん切りがつきまして。価格はヨドバシで6,000円くらい。自転車用やボール用のアダプタもついてますから、こどもさんがいる家庭なら、より使い勝手もいいのかな。

良いところ

疲れない

ホースの接続部だけが回転するので、ホイールのバルブ周辺が狭くても装着が容易

設定数値に達すると自動停止する

国内メーカー

ちょっとなぁ~と思うところ

多く入っているときにエアを抜く機能が備わっていない(バルブ接続部を緩めて手動で抜く)

作動音が下品でデカい(すぐに慣れるけど)

音の割には遅い、エアの注入スピード

 

クルマや単車で使ってみましたが、タイヤの空気圧はどちらも定期的にチェックしているので、使ったのはちょい足し程度。これなら「ポンプ空気入れとかガソリンスタンドとかでイイぢゃん」かもしれません。ただ、春先にクルマをまたノーマルタイヤに戻すときには「おぉ~、楽チンぢゃん」と感動できるかもしれないので、そこに期待しときます。特に単車の場合は、バルブとホイールの形状によってガソリンスタンドの空気入れが使えないことがあるので、もしも手持ちの空気入れがひとつもないなら、手動のポンプ式との価格差も少しだと思うのでこっちを買ってみてもいいのかも。

ちなみに、手持ちエアゲージの測定値との差はほんの少し。それこそ誤差の範囲だったので、液晶表示は信用できそうです。それと、買うと???となるであろうコイツの充電完了合図は、グリーンランプの点滅から点灯へと移行した状態。それで満充電みたいです。

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サンセット・サンライズ

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クドカン脚本と言われてもピンとこないし、あの『正欲』と同じ監督の作品だと知れば期待値もガクンと下がる…。それでも私が映画館へとでかけたのは、ひとえに「東北の物語だから」です。そして、これがとっても素敵な映画でした。たちまち菅田将暉のファンです。

まずは俳優陣に痺れます。菅田将暉と井上真央が出演しているのは知っていましたが、我が青春の中村雅俊、『658km、陽子の旅』で知った竹原ピストル、茂子さんを演じた白川和子、そして、あのビートきよし。みなさん、いい味出してました。特に菅田将暉&中村雅俊のコラボときたら。私たち『俺たちの旅』や『ゆうひが丘の総理大臣』を観ていた世代にとって、この作品で演じているおバカでまっすぐ一途な西尾晋作役が見事にハマッている菅田将暉のこの立ち位置こそが、まさにあの頃の中村雅俊だったわけで。このふたりの共演、なんてステキなんでしょう。そして井上真央の横顔にも、ハッとする美しさが。この人、こんな役者さんだったんだ…。

舞台は東北の宇田濱(三陸の架空の町)、時代背景はダイヤモンドプリンセス号の乗客が集団感染を起こしたコロナ騒動初期の頃。あのバカバカしいまでの「保てソーシャルディスタンス!」、「つけろマスク!」、でもって、陽性さんは出勤停止、ホテルで隔離は2週間、消毒検温ロックダウン、はたまた「県を跨ぐな!」の大合唱が今となっては懐かしい、そんな時代背景に生きる三陸の町の人たちと、そこに東京からひょっこりとやってくる男の物語ですが、『無頓着な東京者VS濃厚接触を避けなければとんでもない災いを町に及ぼしてしまうという恐怖心の塊』のやりとり(空き家でいきなり二週間の隔離措置!!に笑います)を経て、ラスト近くでは同じふたりが同じ部屋でしっかりと抱き合うというこの空き家での対比が、あのコロナ騒動を想起することでさらに印象深いシーンとなっていました。

唯一、これさえなければもっと…と思うのは、ももちゃんの幸せを祈る会??でしたっけ、あの漫画みたいな四人組の、オラついてギャーギャー喚くだけのキャラ。とにかくうるさいし不快感しかないし、要りますか、この人たち??って感じ。居酒屋店主の竹原ピストルだけで良くないですか??そのいっぽうで、それならあの熊こそ如何なものか!?となりそうなところですが、終盤の芋煮会でまさかの(まさに)いい味を出すので、あのチープ感も含めて、こっちはギャグとして許せちゃいました。

コロナ、東日本大震災、過疎化や孤独死、空き家問題。様々な課題をギュッと詰め込んだ作品でしたが、そのいっぽうで、駄作『孤独のグルメ』よりもよっぽどおいしそうな東北の料理の数々と、それらを心の底から美味そうに食べてみせる菅田将暉が実に良いのです。『侍タイムスリッパー』、『アイヌプリ』、そしてこの『サンセット・サンライズ』。年末年始の邦画ザンマイは、3勝1敗って感じです。映画館を出たあとも、茂子さんと西尾のやりとりシーン、車の中でこどもたちの声を再生して涙する百香のシーンがいつまでも…。そして、誰もが仕事中に、あるいは人生のどこかで、きっと心の中で叫んだことがあるに違いない「本当はぁー!〇〇なんてぇー!どぉーーーっでもいいですっ!!」。菅田将暉が叫ぶあのセリフとあのシーンが、きっとあなたの琴線にも触れるはずです。

スクリーンに映し出される三陸海岸の風景を、(旅の途中で見た場所かもしれない)と食い入るように見つめていた2時間ちょいの映画。あぁ~、早く東北行きてぇ~! 東北の美味いもん食いてぇ~! ハモニカ焼きも食ってみてぇ~! 中村雅俊が女川町の出身だったなんて知らんかったぁ~!  菅田将暉が描いたあの絵欲しいぃ~~!!

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世にも貴重な旅足橋

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いつぞやW800で訪れようとしたら、新丸山ダム工事のせいで近づけなかった旅足橋。工事をやっていない週末には通行止めも解除されているようなので、もう一度出かけてみました。

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【旅足橋(たびそこばし)】

鉄筋コンクリートの橋桁と、単車でもおなじみのトラスフレームを、太いワイヤーでぶら下げるという、アメリカ人技師が考案した珍しい工法の吊り橋です。世界でたった5つ。そのうちの2つは崩落や架け替えですでにこの世には存在しないということなので、現存は3つ。しかも日本国内で見られるのは唯一、70年以上も前に造られたこの旅足橋だけ。

俄然、注目されるようになったのは、巨大な新丸山ダムの着工以降。木曽川沿いにあって旅足川との合流部に架かるこの貴重な橋は、新たなダムが完成するとその貯水量によってはダムの底に沈んでしまうらしいのです。

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【オススメルート】

まだ本格的なダム工事や道路封鎖が始まる前からこのあたりは走り回っていましたし、崩落した酷道418号探検に訪れたりもしていましたが、この橋の存在は知らなかったし、通過した記憶もありませんでした。また、この橋の真上にある『めい想の森』でウォーキングをした際には、こちら側まで下りて木曽川沿いを歩いていたのですが、丸山ダムに向かって進んだせいで、逆の方向にあった旅足橋には巡り合えず。今ようやく訪れることができて、とてもうれしいです。アプローチとしては東西両側から可能ですが、前回チャレンジした南戸集落から向かう東ルート(平日だったので警備員が麓の湯谷橋を封鎖)は道が狭く荒れていた(クマも出そう)ので、特にクルマの場合は、八百津の街中を抜けて丸山トンネルを出た直後の分岐から旧国道418号へと下るルートがオススメです。

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【旅足橋の現状】

橋の両側には、それぞれクルマ一台くらいなら駐車できるスペースがあります。Uターンも可能です。ただ、大勢が一度に訪れてしまうと、景観も含めて残念なことになりそうです。

実際に歩いてみると、橋自体にも工事が行われています。掲示された案内によると補修工事だそうです。ダム湖に沈んでしまうということなら、今さら補修する必要もないような気がしますが、ダムの工事車両が通行するための維持管理でしょうか?もしかすると錆や劣化した塗料がはがされて、きれいに再塗装されるかもしれません。となると、このビンテージな雰囲気が見られるのは今のうちだけかも。

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【旅足橋の行く末】

この橋を見ていると、去年の夏に訪れた『愛岐トンネル群』のことを思い出します。廃線後40年も放置され、草木に覆われ忘れ去られていた国鉄時代の残骸も、今では立派な観光文化遺産。世界でたった3つしかないこの貴重な工法で造られた橋も、このまま朽ち果てるのは惜しいです。移設保存の可能性はないのでしょうか?杉原千畝さんの記念館があり、木曽川水系最古の水力発電所も重要文化財として保存されている八百津町ですし、なんとかこの橋も…と、期待してしまうのは余所者の身勝手でしょうか。必要な資金は、全国の酷道険道マニアや橋の愛好家に寄付を募ればたちまち集まると思うのです(もちろん無職の私も寄付します)。新旅足橋で一回3万円のバンジージャンプを楽しんでいるお金持ちのみなさんからも、きっと多額の支援が得られるに違いありません。

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完成以来20人以上。昨年春にもひとり。飛び降りの名所・新旅足橋。(RICOH GRⅢx)

八百津町へのふるさと納税で、橋のトラスフレームに氏名プレートを装着してもらえる返礼品とか、移設&保存のためにクラウドファンディングを募るとか、やりようはいろいろあるのではないかと。

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死者は嘘をつかない

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2024年はキング作家デビュー50周年の記念すべき年だったわけですが、今年もペースを落としつつ、読んでみようと思っています。書店でまた新たに3冊ほど仕入れましたし。

さて。

文庫にして5冊の長編『ザ・スタンド』を読破し、やや放心状態のまま読み始めた『死者は嘘をつかない』のとっつきやすさったら、驚くほどサクサク!でした。1978年に書かれた『ザ・スタンド』と2021年刊行の『死者は嘘をつかない』の間には40年以上の時が流れているので、作者キングの円熟度の違いから来るものなのかとも思いましたが、どうやら、2004年創立の新しい版元のカラーに合わせてキングが書き下ろした一冊であるということも影響しているようです。たしかに、言われてみれば同じ版元向けに書かれた『コロラド・キッド』も『ジョイランド』も、わりと読みやすく、また、読後感も似ています。どれもほどよい厚みの長編ホラー。この『死者は嘘をつかない』に限って言えば、伏線回収もおおむねきちんとされて悶々とすることもなく、夢中で読むことのできる作品でした(『コロラド・キッド』は悶々感アリ)。

こどもの頃から死者の姿が見えてしまい、会話することもできる主人公。ただ、そこはキングの描く主役だけに、映画『シックスセンス』の男の子よりもうんと過酷な恐怖体験を強いられる、まさに強制イタコの刑状態。こんな能力を持ってみたいか、それとも絶対に要らないか、読者自身も読み進めながら実生活に当てはめて妄想してみるわけで。

50周年記念の文庫オリジナル作品として、日本ではようやく2024年に刊行されたこの『死者は嘘をつかない』は、とっつきやすい、キング中毒以外の人にも薦めやすい(たぶん夜中に悪夢も見ない)一冊です。もしもこれがハマれば、『ジョイランド』や『コロラドキッド』もイケるかと。食わず嫌いはいけませんぜ、ダンナ!!

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孤独のグルメ

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たまたまつけたテレビで、途中からなんとなく観たことがある番組…という程度である私(五郎さんの職業もこの映画で知った)には無理があったのか、そうは言っても、正月気分で(ゆる~い映画でも…)という程度の、地上5センチの高さにまで下げたハードルで鑑賞しましたのに、冒頭、スクリーンに大写しされたフランスの風景と五郎さんのチープな合成映像に早くもつまづき、(素人?あっ!?もしかして原作者のカメオ出演??)と勘違いするほどの某俳優さんの演技に萎え、「ここが笑うとこですよぉ~」「ここはホロリとするところですよぉ~」の押しつけがましさに、(そうか…劇映画とは学芸会という意味だったのか)と納得する、そんな韓国向け映画でした。

「つまらぬモノを観てしまった」

 by 五右ェ門 

これに尽きますな。

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下呂温泉 白鷺乃湯

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昨年の年末にW800で裏路地トコトコしてきた下呂温泉ですが、写真を撮っていたスポットが実は古くからある銭湯だったことを知り、もう一度行っとくことにしました。

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【白鷺乃湯】

熱くもなく、ぬるくもなく、眼下の飛騨川を眺めながらいつまでも浸かっていられる気持ちのいい湯です。温泉街はそぞろ歩きの若者で溢れかえっていましたが、どうやらこの銭湯に立ち寄る気配はなく、ありがたいことに貸し切り&満喫でした。ここは知らなかったなぁ~。受付の方に尋ねてみたところ、今のおしゃれなシルエットに建て替えられたのは約30年前とのこと。以前の佇まいは飾られていた写真で偲ぶことができますが、これまた大正時代のなかなかモダンな建物です。もしも当時から知っていたら、ツーリング中に立ち寄って大正浪漫に浸っていたことでしょう。

・営業時間AM10:00~(水曜定休)

・料金430円

【街ブラとGR DIGITAL Ⅱ】

ポカポカの風呂上がりに、街ブラを少々。最近、久しぶりにGR DIGITAL Ⅱを持ち出しているのですが、GRⅢxに慣れてしまうと今度は28ミリ画角の距離感に戸惑います。「構えるたびにアレ?となって3歩前に出る」の繰り返し。でも、18年前のデジカメがこうして違和感なく使えるのも、リコーGRの操作性や機能メニュー作りが一貫しているおかげです。電源のON・OFFとか、合焦スピードとか、動作はいちいちノンビリしてますけど。

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173段の長い階段を登ると、そこは『温泉寺』。下呂の街並みを眺めることができます。お寺の真上には、かの有名な『湯之島館』も。

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有馬温泉・草津温泉とともに日本の三名泉と呼ばれる下呂温泉ですが、もはやそんな古い看板はどうでもいいとばかりに、温泉街は若者だらけです。東北や信州各地の温泉を巡っていますが、こんなにも多くの若者が訪れる温泉地、他に知りません。草津温泉もなかなかだと思っていましたが、圧倒的に下呂温泉の勝ちです。スゴイなぁ~。

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今、下呂温泉に泊りがけで来たいかと問われればNOですが、私もバブル期に職場の親睦団体旅行でここを訪れていたクチですので、そうした宴会めあての団体客向けに発展した大きな温泉街が衰退を免れて今もこうして賑わっているのを眺めるのは、いち温泉ファンとして素直に嬉しいものです。しかも、スズキの鈴木修さんの生まれ故郷が下呂だったことを知ればますます気になります。『トヨタイムズ』で観た豊田章男さんとの対談3本、感動しましたし。ハスラー50、Vストローム1000、それからクルマも2台。一応、こう見えてもスズキユーザーの端くれですから、2020年、下呂市に建てられたという修さんの記念碑を、是非訪れてみたいと思います。

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密かにブームらしい朝ラー

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「師匠、納豆が大好き…ですよね?」と、デッシー。

「うむ。毎朝欠かさず食べておるぞ」と、私。

「ならば!ねっ?」

ねっ?とは、どぉーゆぅーことぢゃ!?

と、言われるままに早朝から朝ラー開店待ちの列に並ぶことに。

「師匠は納豆ッス!私はフツーのラーメン!」

目の前に出てきたのは、丼の表面が納豆で埋め尽くされたラーメン。たしかに納豆は好きです。間違いなくラーメンも好きです。でも、ラーメンに納豆をブッこむというのは如何なものだろうか????????のひと口目、(んっ!?意外と…)。ふた口目、(納豆、ラーメンに合うのね)。三口目、「デッシー、これウマいよ!!」。しかし残念なことに、そのまま食べ進めていくとちょいと味がクドいです。朝からこんなに味の濃いラーメンはきつい。納豆の量ももう少し控えめなほうがうれしい。

「おぬしも知っておる、喜多方の『喜一』。ワシの朝ラーはあの穏やかな味のイメージぢゃ。いくら納豆好きでもこれはちょっと…」

ということで、デッシーが昨年からずっと気になっていたらしい、朝ラー&納豆ラーメンの巻き添え体験記でした。「朝ラーといえば喜多方市」というイメージを持っていたのですが、実は静岡県の藤枝市が発祥だとか。知りませんでした。最近は愛知県でも、そんな朝ラーの店が増えているみたいです。朝からスゥ~~ッと胃に優しい味ならまだしも、なんてったって朝っぱらからラーメンですからねぇ~。喫茶店のモーニング文化が根付いている中部エリアで、コーヒーも飲めずに重たいラーメン一杯900円は流行らないでしょ…と思ったのですが、実はとっても繁盛しているのです。7時開店と同時にたちまち満席。納豆ラーメンの味よりも、お店のこの賑わいに驚きました。

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ついつい、ココイチ

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なんでしょうねぇ~、ホント。年末からずっと「食べたい…」と呟いていました、ココイチ。いちファンとしては、一号店が西枇杷島町、本社も一宮市ということで、ビミョーに名古屋メシの括りに入れてもらえないというもどかしさはありますが、もはや名古屋メシどころか世界規模の事業展開ですし、値上げしても値上げしてもあの謎の中毒性で客離れが起きないという、不思議なカレー屋さんです(そろそろレッドラインを越えそうですけど)。ちなみに、ベースとなるポークカレーは、現在の価格646円。一見、それほど高い価格設定ではないように思いますが、誰もが頼むことになるトッピングメニューの値段がどんどん値上がりしているので。

今回は、海の幸カレーとニンニクとサラダ。ワタクシ的定番メニューでいっときましたが、食べながらも目の前の壁に貼られたポスターに目が釘付け。(なんだ?一年半寝かせたって!?)と。そして、(1月17日からですと??また来なきゃ!)と。

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復活した、ひめしゃがの湯

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 ~ 公式サイトより ~

【このまま廃業か?…からの復活!】

燃料費高騰等を理由に、2023年1月をもって休業していた、知る人ぞ知る名湯『巌立峡 ひめしゃがの湯』。ツーリング中にも立ち寄ることがあり、すぐ近くのキャンプ場を極寒期に利用した際にもお世話になっていたので、一時休業のニュースはとても残念でした。当時、(たぶんこのまま廃業だろうなぁ~)と諦めていたのですが、なんと!うれしいことに2024年6月に週末限定で営業再開となりました。

【炭酸泉】

源泉24℃の炭酸泉。露天風呂と内風呂にそれぞれ加温もしていない源泉浴槽が設けられていますが、特に冬は冷たすぎてよほどの猛者でなければ浸かることができません。内風呂には緩く加温(38℃)した広めの源泉浴槽があるので、みなさんここに長時間浸かっています。

【じわじわポカポカ】

加温された源泉であっても、寒い季節にはしばしのガマンが必要。20分ほども肩まで浸かっていると身体のあちこちがなにやら暖かく感じ始め、それがやがて全身に広がっていくのがわかります。自宅でこんなぬるい湯に浸かっていたらたちまち風邪をひきそうに思うのですが、ここの炭酸泉の浸透力と保温力を実感する瞬間です。

【食事処】

唯一、残念に思ったのは食事。以前とは携わる業者さんかスタッフさんが変わったのか、メニューも変更に。また、食事を終えてからの再入浴もできなくなりました。

【御嶽山エリア】

温泉施設が数多く点在する開田高原に立ち寄ってから濁河の市営露天風呂に駆け上がり、御嶽山の北側をここ飛騨小坂まで下ってくるコースを走れば、ツーリングやドライブでワインディング三昧しながらグルリと温泉巡りができます。

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【飲 泉】

建物入り口の脇には飲泉できる場所があります。ほんのり鉄の味がする薄い炭酸水を飲んでおきました。便秘症の私に効くかも??

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料金は値上がりしたものの、なくなってしまうには惜しい温泉施設ですので、どうかみなさんもお立ち寄りを。お腹に良い、お肌に良い、そして乱れた自律神経も整う温泉です。

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みむろ杉 純米吟醸 山田錦

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(あの三輪山のフニャフニャに柔らかい水でこのお酒が…)と考えた時点で、呑む前からもうすでに旨いわけですが、香りも味もほんのりと甘い印象です。とは言えけっして口の中に残る甘さではなく、すいすい呑める系。こうも寒いと、燗酒も試してみようかという気分にもなりますが、このお酒は少し酸味が加わるものの呑み味は変わらず、温めても柔らかいまま。

土地の利、歴史の利。この酒蔵の人気が爆上がりなのもわかる気がします。

幸せメーター ■■■■■■■

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アイヌプリ

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「祝ゴールデングローブ賞!!」ということで、『SHOGUN 将軍』がテレビ部門の作品賞、真田広之自身も主演男優賞を獲得。私、千葉真一の大ファンでしたので、『柳生一族の陰謀』とか『影の軍団』とか、時代劇といえば千葉モノばっかり観ていました。真田広之はJAC門下生として千葉作品に数多く出演していましたし、『高校教師』も思い出しますし、トム・クルーズやキアヌ・リーヴスとの共演などで、日本のTVドラマファンはもとより、世界中の映画ファンを魅了してきた俳優さんです。「あともう少し身長が高ければ…」の批評にも「そんなの関係ねぇ~!!」とオッパッピーしてきたところは、トム・クルーズと重なります。新年早々、とてもめでたいニュースでした。

さて。2025年の映画一本目。タイトルの『アイヌプリ』とは、「アイヌ式」という意味。釧路の西側に位置する白糖町で、民族の伝統を実践し、次の世代にも継承しながら暮らしている、アイヌの人たちの様子をおさめたドキュメンタリー映画です。

北方領土について語る「ロシアのものだ、いや、日本の領土だと。でも、元々はアイヌのものだとは誰も言わない」という言葉にドキッとします。少し前に読んでいた司馬遼太郎の『菜の花の沖』には、江戸幕府と帝政ロシアの板挟みとなって搾取されるアイヌの人々が描かれていましたが、この映画では、その末裔の人たちが今も森で鹿を狩り、伝統漁法で鮭を獲りつつも、スーパーで鹿肉を買い求め、漁船に乗り込んで生計を立てるための現代漁をしている日常が捉えられています。それは決して堕落したとか同化してしまったとか、そういう類の話ではなく、むしろ、この国にあってこれほど生命に感謝し神に首を垂れる日本人が他にいるのかという、観る者への痛烈な問いかけに感じます。「参拝時には住所と氏名を言え」とか「鳥居の真ん中は神様が通るから端っこを歩け」とのたまう、滑稽なエセ神道とは次元が違います。観ていて思いました。もしも神や信仰について学ぶなら、ぜひともこの人たちから学びたいものだと。なにより、登場するアイヌのみなさんの澄んだ目が、とても印象的です。

ラストは、親子で北方領土に想いを馳せながらキャンプする、美しい夕暮れのシーンで終わります。82分と短いドキュメンタリーでしたが、もう少し観ていたかったなぁ~と感じるエンドロールでした。

『侍タイムスリッパー』に続き、いい映画を観ることができて満足です。そうそう、『侍タイムスリッパー』はまだ上映中ですが、ミッドランドシネマでは、18歳未満500円キャンペーンをやっていましたよ。『アイヌプリ』も『侍タイムスリッパー』も、一番小さいスクリーンでいいのでロングラン上映を続けてほしい映画です。

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ベトコン 小牧新京

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年末から年始にかけてラーメン屋巡りをしていますが、あれこれ食べ歩きたいわけでもなく、基本的な行動パターンは『味仙の台湾ラーメン、新京か翔華のベトコンラーメン、そしてラーメン福』の繰り返しです。暖かくなると飛騨高山の『甚五郎』に、まれに思い出して『万楽』のラーメンを、たまには『スガキヤ』行っとかないと…となる程度(東北にいるときは喜一とか坂内とかうえんでとか)かなと。で、最近『味仙』『ラー福』と食べたのでそろそろ『ベトコン』も…ということで、約一年ぶりに『小牧新京』に行っときました。

そんな小牧の新京ですが、ちょいと値上がりしていました。ついにベトコンも1,000円かぁ~。大盛り1,600円って…。でも、それよりも驚いたのは、こんな景色見たことないぞという混雑ぶり。17時の開店時刻に少し遅れるくらいで早めに到着したのに、すでに駐車場は満車でした。客層を見ると、アレコレ頼んでみたものの思ったより辛かったのか、それとも想像していたよりも量が多いのか、いつまでも席を立たずに丼や皿を箸でかき混ぜながらため息をついて粘る人もいるし、その様子を眺めながらも期待に満ちた表情で席が空くのを待っている家族連れもいるし、なんだろ?この初々しい顔ぶれと賑わいは。最近、テレビかなんかで紹介されたのかな?

辛さはいつもよりもマイルド。でも、食べ終える頃には、いつもどおり頭皮の毛穴は全開&汗だく。青森産の、丸ごと大きなホクホクにんにくも相変わらずウマかったです。麺は断然『翔華』が好みですが、パンチも効いてて味や具材のバランスがいいのは、『新京』なら小牧だと思います。

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険道19号と不動の滝

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北のエリアが雪(と、融雪剤)に覆われてしまうこの季節になると走りに行っとく険道19号。国道の19号で岐阜県入りし、いつもなら土岐のアウトレット脇を通過しつつ素直にアプローチするところ、本日は〈いつもと違う道〉をなるべく選ぼうと考えて、まずは瑞浪市内の交差点でテキトーに右折してやみくもに山へと向かいました。見慣れない景色に期待したものの、やがて(アレ?この道ってたしか…??)でたちまちいつもの県道66号に合流。40年以上も険道や白道を走りまわっていると、なかなか初めての道には出会えません。

薄曇りの本日、気温は5℃。とりあえず休憩しようと、静まり返った小里川ダムの道の駅へ。ズラリと並んでいるのは枯れ葉マークのクルマばかりで、単車はゼロ。

個人的にはもはや猛暑酷暑の真夏はツーリングのベストシーズンではないし、そのぶん「乗るなら夏より冬でしょ!」の気分です。ただ、無理して凍えながらの300kmツーリングを敢行すれば、「やっぱ、冬は辛いわ」とウンザリ感マシマシでなおさら乗らなくなってしまうので、前日の天気予報をよくチェックして風のない日を選び(これ大事!風速1mで体感温度は1℃下がる)、100kmくらいのツーリングを午前10時から午後3時くらいまでに楽しんでおけば、「あぁ~、また走りに行きたいかも」という気分にもなろうというものです。

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ダムを渡り、国道363号から県道109号へと逸れて、山の中で岐阜と愛知の県境を行ったり来たりしながら県道20号へ。

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20号から19号へと入ってからも、山の中の分岐で走ったことのない道を選んでは「ここはドコ??」の繰り返しです。ようやく現れたひと気のない集落にホッとしながら山を駆け降りますが、どこの集落でも必ず遭遇したのが郵便局員。あちらこちらで6台くらいとすれ違いましたが、こんな山の中まで!?…というような朽ち果てかけた限界集落エリアを、寒いのに黙々とバイクや軽バンで配達しています。ホント、おつかれさまです。新鮮な道を求めて彷徨い、何本かは見つけたものの、たぶんわざわざまた走ることはないだろうなという道ばかりでした。でも、もしも自分がこのエリアの郵便局員だったら、毎日走り回るのが楽しくて仕方ないかもしれません。

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帰路は国道363号経由で、多治見へと下る県道13号を。ちょうど頭上を東海環状自動車道が交差するあたりの路肩には、『不動滝』の看板があります。以前からずっと気になっていたので、ちょっと寄ってみることにしました。一本道を奥へと上っていくと、行き止まりに大きな堰堤があります。(まさか、コレぢゃないよね?)と訝しく思いながらWを降りて、堰堤に沿ってのびる急な階段をヒィーヒィーゼェーゼェー言いながら登っていけば、そこには遊歩道のような小路が。しかし、(ハハァ~ン!この奥にあるのね)と進んでいくとやがて行き止まり。誰もいない山の中で「嘘だろ!?滝って、やっぱあの堰堤のことなの??」と憤慨しながら、来た道をトボトボと戻ります。ちなみに堰堤の壁面にはシュールな壁画が描かれています。一見、爽やかな青春のワンシーンぽいんですが、なぜだかわからないけど、どこか不気味。見れば見るほど、なんか怖い。ココはいったい…!?

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(こんなところに用はない)と行き止まりをUターンして下り始めると、来るときには見えなかった『不動の滝』の看板が。一瞬(もういいって!どぉーせ堰堤だろ??)と思ったのですが、なにやら川のほとりへと続く踏み跡が。

ありました、真上にある堰堤よりも落差が小さい『不動の滝』。タキったわりにはそんなに感動的でもなく、そもそもいいかげんな案内で余分なウォーキングを強いられていたので、満足感はゼロでした。でもここ、丑三つ時の肝試しには最適かも。

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まぁ~、常々気にはなっていたのでヨシとします。あとは、よく冷えた愛岐道路を走って愛知県入りで終了です。

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濃く、香る Pocky カカオ60%

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元旦、2日と、わりと穏やかな日が続いています。Wを磨こうかなぁ~と思いつつも、午後からちょっとでも風が出てくると…めげます。(なにも新年早々にやらなくたっていつでもできるんだから)と自分にイイワケしております。

ところで、なぜだか無性にグリコのポッキーが食べたくなり(そういうことってあるでしょ?)、スーパーの棚に並べられていたさまざまなバリエーションを4箱ほど買い求め、コーヒーとともに食べ比べ。で、もっともハマッたのがコレ。ウマいんです。同じように、なぜだか無性に濃く香る源泉100%の温泉に浸かりたくなるってことも、ある!!

おせちもいいけど、ポッキーもねっ!というお話でした。

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まさか2025年も…

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あけましておめでとうございます。

 

これは飛行機雲ではありませんね。もしも地震雲だったら…イヤだな。

去年の元旦を思い出します。

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